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同棲ラプソディー
【女性向け 官能小説】

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-5


「吉見!」
大きな声で吉見を呼ぶと、吉見は一瞬ビクッとして
手招きした俺の方にゆっくりと歩いてきた。

「この子?」

里香が嬉しそうに言うのが可笑しくて

「そう。こいつが俺の彼女」
さっきはなんだかはっきり言えなかったその言葉なのに
里香を見て、吉見の方がずっと好きなんだと自覚したからか
すんなりその言葉を言う事が出来た。

コマリのリードを持っていない方の手で
吉見の肩を抱いて引き寄せた。

吉見が嬉しそうに笑った。

「よかったね。いい子に出会えて。
蒼も、吉見さんがいい子だって言ってた」

お前たちはいつまで俺の心配してるんだよ。

「吉見、この前来た蒼の奥さんの里香」
そう紹介すると、
「あっ!」
と、俺の初恋の人、と言った蒼のフレーズを思い出したようで
吉見は苦笑いする。
そんな吉見をみて、俺は吉見の肩に置いてある手のひらに力を込める。

「里香、蒼と一緒になって幸せか?」

いつになく真剣に聞く。

「何よ?急に」
里香はビックリしたように笑いだして茶化すけど。

「俺が里香を、蒼の奥さんとしてじゃなく
一人の女として心配するのはこれが最後だ。
だから、ちゃんと答えてほしい。
里香。蒼と一緒になって幸せか?」

里香は・・・俺の好きだった笑顔で。

「もちろんじゃない」

一言、はっきりとそう言った。



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