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「夏の出来事」
【若奥さん 官能小説】

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「困ってるー。絶対ちづちゃんでしょ?見たの。」

ちづるはタクミの目を見ながら黙って首を横に振った。

「俺、別にいいと思うけど。
女の人がこういうの見たって。」

「あ、、あたし、ちょっと、トイレ、、。」

とにかくその場から逃げようとした。

「待って。」

タクミはちづるの腕を掴んだ。

ちづるは恐る恐る、タクミを見る。
タクミは、ちづるが何か言うのを待っているようだった。

ここまで動揺してしまったら、きっともう、ごまかせない。

ちづるはそう思い、言った。

「、、、見てたら、どうなの?
もしかして、、、誰かにバラす、とか?」

「?
バラす?、、、って何を?」

「、、、だから、そういうのを見る人だって、、、。」

タクミは少し笑って、言った。

「バラすって誰に。」

「、、分かんないけど、、。」

タクミは笑って言う。

「バラさないよ。」

なんか、かわいー。
『バラす』って、、。
子供かよ。

タクミは、ちづるのその発想が幼稚に思えて、少し笑った。

ちづるは、タクミが笑ったのが怖かった。

軽蔑された、、?

「本当?」

ちづるは、今にも泣き出してしまいそうだ。

「本当。」

「、、、。」

「あれ見て、オナニーするの?」

「、、、!、、っ、、」

ちづるは答えない。
パニックになった。
タクミはまだ、ちづるの腕を強く掴んでいる。
「道具は? 使う?」

タクミはまだ、質問してくる。


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