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「夏の出来事」
【若奥さん 官能小説】

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@玉ねぎ-1

ある夏の日。
ちづるはスーパーから自宅に帰る途中だった。
帰り道、同じ棟に住んでいるタクミに会った。

「あ、、こんにちは。学校の帰り?」

「あー、、。こんちは。」

タクミは、ぶっきらぼうに言った。

「これからバイト?」

「そー。テスト終わったばっかなのに。人足りないからって店長に泣きつかれちった。」

「大変だね。」

「眠気、半端ないわ。」

「高校生なんて遊びざかりなのにね〜。偉い偉い。」

「でしょ?」

他愛もない会話をして、別れた。
ちづるは市営住宅に住んでいる。
同じ棟の2階、ちづるの家の隣がタクミの家だ。

「ふぅ。疲れた。買いすぎたかな。」

夕飯の支度しなきゃ。
今日も一人分でいいかな。
そんな事を考えていると、タイミングよく隆史からメールがきた。

『今週、忙しいから帰れないと思う。』

素っ気ない文章だった。

結婚して8年も経つと、寂しいとも思えなくなるもんだなー と、ちづるはぼんやりと思った。

テレビをつけて夕飯を一人で食べる。

今日は面白い番組やってないなー、、。

ふとタクミを思い出した。
タクミの一家が隣に引っ越してきたのは3年ぐらい前。

「隣に越してきました。これ。良かったら。」

と、引っ越しの挨拶にきたのはタクミだった。

『ご両親はどうしたのかしら。
まだ学生なのにしっかりしてるな。ちょっと無愛想で怖いけど。』

と、思った。

そんなタクミと、仲良くなるきっかけの出来事があった。
今から1ヶ月ほど前。
ちづるは、いつも行くスーパーで野菜を買った。
家に帰って袋から出すと、3コ入りの玉ねぎの1つが腐っていた。

「うっそー、、。」

幸いレシートは取っておいたので、レシートと腐った玉ねぎを持ってスーパーに行った。
いざ言おうと思った時、急に不安になった。

『クレーマーだと思われたらどうしよう、、。でも、レシートもあるし、、。さっきレジやったばっかりだもんね、きっと分かってくれる!』

ドキドキしてきた。
私のレジをやってくれた人の所へ行って、、。
と思ったが、その店員らしき人がいない。
レジの店員は皆、若いアルバイトの子に変わっていた。
レシートはあるから大丈夫!って気持ちと、でも、疑われたら、、って気持ちが交互にやってくる。

やっぱり、もう帰っちゃおうかな、、、。

と思った時に背後から声をかけられた。


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