E二人の会話-1
水曜日。
「これで大丈夫かなぁ?」
ちづるは鏡を見ている。
朝から悩んでいた洋服は、白いブラウスと紺色の長めのレース素材のスカートに決めた。
髪型は、料理を作るからポニーテールにした。
「あ、あの髪飾りつけよーっと。」
お気に入りのピンクの髪飾りをつけた。
なんか、テンション上がってるのかも、私、、。
ちょっと顔、赤い?
パタパタと手で顔を扇ぐ。
メイクをした後で、家事をする。
そして、カレーを作る。
あっという間にお昼の時間になった。
ピンポーンと、ちづるの家のチャイムが鳴る。
玄関のドアを開けるとタクミがいる。
「こんちはー。」
「時間、ぴったりだね。
あ、、あがって。」
タクミはちづるの家にあがり、二人はリビングへ向かう。
「もう、痛くないの?足。」
「うん!もう完治した!
なんか、ぐねった所とヒビ入った所が少し離れてたみたい。
でも、もう全然大丈夫。」
リビングのテーブルには、サラダだけ用意されていた。
テレビがついている。
お昼の情報番組が小さい音で流れている。
「お腹、すいてる?カレーはもう少し後の時間のがいい?」
「朝飯食ってないからお腹すいたー。
今食べたい。」
「じゃあよそるね!
あ、座ってて。」
タクミは席についた。
ちづるは少しソワソワしている。
「女の人の部屋って感じー。」
タクミは部屋を見渡した。
「そう?」
ちづるは、最初少し緊張していた。
でも、『お礼をしたい』って言い出したのは私だし、、。
まさか、タクミ君がここに来る、とか予想外だったけど、、。
うん、楽しもう!
と、努めた。
「いただきまーす」
二人はカレーを食べ始めた。
「うまーい、さすが主婦。」
「カレーなんて誰が作っても美味しいよ。」
ちづるは照れ隠しにそう言ったが、内心喜び、安心していた。
それから色んな話をした。