E二人の会話-3
「、、、女でも居たりして。」
タクミが言ってちづるはギクッとした。
今時の子って、、、鋭い。
でも、自分も旦那には女がいる、と、勘づいている事を言い出すと、話がややこしくなりそうなので、隠す事にした。
ちづるはソファーの方へ歩きながら言う。
「あはは。
うちの旦那はそういうタイプじゃないんだよね。
すっごい真面目で、、、」
ソファーに腰をかけようとしながら話している。
もともと嘘は苦手だが、タクミと目を合わさなければ話もしやすい。
ちづるの家のソファーは、中古で買ったもので、後から大きい茶色の布を買い、それをソファーにかけている。
リモコンが布で隠れているのが分からず、ちづるはリモコンの上に腰をかけた。
いつもなら気がつくのに、言い訳のような会話に集中していた為、それに気がつかなかった。
DVD の再生がオンにされた。