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空の落し物
【ロリ 官能小説】

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罪の見返り-1

貴道を急に避けるようになった娘の変化に女はもちろん気がついた。何かあったのかと聞く女に、貴道は、胸の内から洗いざらい話してしまった。驚いたことに女は貴道を責めるでもなく、娘と話をしてみるとだけ言った。ただし、体を求める女の要求はこの日から一層激しくなったのだった。
貴道は、青空を手元から失い、背後で自ら裏切ってきた少女との友情もなくした。今となっては、問題ある女二人と関わるだけになったと思った。いくら少女が美しくとも、嫌われているのでは側にいて耐え難い。これをこの先ずっと引きずっていくのかと考えたら恐ろしかった。女と別れられればいい。だが、女はどうしても付いてくるだろうし、娘の件で貴道を訴えることも可能である。鬱の予感が貴道を襲った。

珍しく女が出かけて居ないある日曜日、娘が貴道の部屋に入ってきた。
「ママが話せって言ったから。」
少女は貴道から幾らか離れて座った。膝を立て、スカートから下着が見えていたが、明らかにわざとそうしている様子だった。貴道が乗って下品さを表したら突き落とそうと考えているのだろうと悲しく思った。
「何であんなことしたの?」
少女が尋ねて言った。貴道は答えず、
「ママのことを僕が好きだと思っていた?」
「分からないけど。でも、抱き合ったり。嫌いなの?」
「君には悪いと思って言わなかったけど、ママが僕を離してくれない。つらいんだよ。」
「ママは強引なところがあるよ。言ったら聞かないし。あたしをお父さんのところからここに連れてきたのも、無理やりみたいだった。でもママは優しいし、淋しい人なの。」
「僕のことをママはなんて言ってた?」
「好きだって。結婚するんだって。でも心に病気があって、あたしみたいな女の子が欲しい人なんだって。」
「どう思った?」
「気持ち悪い、かな。でもおじさん優しかった。あんなことが無ければ。」
正直に何でも話そうとしていた貴道だったが、少女が可哀想に思えて、下着や夜の行為のことまでは言い出せなかった。
「本当に、君が最初から好きで仕方なかった。君は青空だよ。」
「青空?」
「失って、でも取り戻さないといけない夢だよ。」
「そんなこと知らない。あたしに関係ない。もうあんなことしないで。」
「しないよ。許してくれるの?」
「分からない。」
少女は出ていった。
一つだけ貴道に分かっていたことがあった。もしも少女が許してくれたら、恐らく自分はまた少女に手をかけるだろう。少女の心を大事にしたい。自分の行いは反省している。嫌われるのは耐え難い痛みだ。それでもなお、手を出さないとは断言できないのだ。そこには、感情の葛藤を凌ぐ意志さえ存在していた。
少女と一緒に暮らしている貴道は、その脱いだ下着を嗅ぐのがもう習慣になっていた。貴道はそれを続けた。少女にした行いを反省し、悪行と認めて自分を責める一方、平気でこちらはやめずにいる。母親の女に付きまとわれている苦悩を娘で払わせている思いが、脳裏のどこかにある。しかし、功利的で冷酷な隠れた自分がいることに貴道は納得せず、やはり自分こそが被害者なのだと思われるのだった。少女のおりものの味は日によって違っていた。


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