“魔”-1
「今夜取引先の接待で遅くなるよ。」
家を出る間際に義孝が言った。
「帰りは何時頃…?」
「そうだな…0時を回るかな…。」
「うん、分かった。」
「お前も今日は友達と食事って言ってたよな?」
「うん。早苗ちゃんと…」
「そうか。じゃあ飯はいらないよ。済ませて来るから。子供達は親に言っておいたから大丈夫だ。」
「うん。分かった。」
そんな会話をして出て行った。ドアが締まった瞬間、紗英は深くため息をついた。
今日は健太郎に約束をさせられている。する事は一つだ。事務所で淫行…、他にはない。不倫という不貞行為に憂鬱になる反面、体は蜜の味を忘れられない。健太郎との関係は今ずくやめたいが、しかし体は満たされたい…。それが紗英の事をいつも悩ます事である。
昼間、たくさんの仕事を紗英に回す健太郎。当然紗英が残業になると言うパフォーマンスに過ぎない。上司達も了承する。健太郎の根回しはぬかりがない。
定時を過ぎると時間が経つごとに社員は姿を消して行った。19時を過ぎると健太郎と紗英以外、誰もいなくなる。いつもの光景だ。
「藤間、来い。」
机に座る紗英を立たせ、肩を抱いて向かう先は男子トイレだ。最近は小便器に座らされフェラチオさせられたり、小便器を抱えさえられながら立ちバックで犯されたり、床に押し倒され胸や股間を足で踏みつけられたりと被虐的な事をされている紗英。そんな行為にも興奮し濡れる体になってしまった。自分は不倫を止めたいのか止めたくないのかも定かではなくなっていた。
しかしこの日は濃厚なキスを交わすとすぐに事務所に戻ると言い出した。違和感を感じた紗英だが健太郎に従う。しかし事務所に戻ればいつも通りのプレイが行われる。事務所内で乱れに乱れさせられる紗英の体液は事務所内のあちこちに飛び散り、付着した。挙げ句の果てに社長の机の上でオナニーし、愛液をビッチャリと垂らすと言う蛮行までしてしまった紗英。3時間の行為で相変わらず何回イッたか分からない程に絶頂したのであった。