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二人の外道
【鬼畜 官能小説】

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B:1-1

 翌日の午後5時、Aは亜里沙の監禁部屋の扉を約22時間ぶりに開けた。
「こんばんは亜里沙ちゃん。気分はどうだったー? 昨日はよく眠れたー?」
 気分などいいはずはないし、眠れるはずもない。そんなことはAもわかっている。わかっていてあえて聞く。質問自体に大した意味は持っておらず、要するにただの挨拶程度でしかなかった。
 首の鎖を引いて亜里沙を誘導する。昨日と違って、今日はその隣の部屋を使う。この部屋は、病院の手術室を参考に作られており、部屋には分娩台らしきものと、四隅から拘束具が伸びたベッドが並列で並べられてあった。それらをぐるっと囲むように何台もの棚が壁を沿って並べられ、その中には数冊の本、薬品のビンや薬袋、見たこともない電気器具がぎっしりと詰め込まれていた。
「こんばんは。今日は俺が可愛がってあげるからね」
 分娩台の傍らにはBが巨体に似合わぬ優しいほほえみを浮かべてたたずんでいた。もし、この人が学校の教師であったならば、生徒の殆どが第一印象を好印象で飾って受け入れられるだろう。だが、次に彼が発した言葉は、その微笑みからは全く想像できないものであった。
「じゃあ、全裸になってここに座って」
 首輪を外しながら、特になんでもないような口調でBは言った。亜里沙は息をのんだが、そもそも彼女の処女を奪ったのはこの男だ。Aと同じく、非道を平気でおかすような人間に違いなかった。
「うぅ……」
 カッターシャツの裾を握ってウジウジしていると、後ろからAが寄ってきて、耳元で軽くささやいた。
「また、痛いことされたいのかな?」
「……ッ!」
 言われた通りにしなきゃ、また酷いことをされてしまう。震える手で、亜里沙は第一ボタンからゆっくりとシャツのボタンを外していった。外した首輪を棚の出っ張りに引っ掛けてから、Bはため息をついてAに不満を投げる。
「おいおい、あんまり脅すなよ。暴力はあまり好きじゃないんだよ」
「そんな悠長に構えてると、時間がいくらあったって足りやしねぇ」
「あくまで自発的にさせるのが俺の趣味なんだが?」
「自発的になるまで調教しなきゃなんないでしょ」
「そうかい。じゃ、それはお前に任せる。俺は実地テスト役に徹しますわ」
「じゃ、今とたいして役柄は変わらんな」
「そういえばそうだな」
 二人の短いやり取りの間に、亜里沙はカッターシャツを脱ぎ終えた。しかし、裸身を守る二つの砦は、そうそう自らの手で破壊できるほど薄くない。この胸と両脚の谷間を守っているだけのちっぽけな防壁は、今の亜里沙にとっては鉄の鎧にも等しかった。


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