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代理父
【熟女/人妻 官能小説】

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代理父-3

4.
 愛のセラピストを自認している吾郎も、代理父の依頼は初めてだ。最近は、代理母がビジネス化して問題になっているが、考えてみれば、信頼できる人に代理父になって貰うのは、合理的とも思える。牛や馬の世界では、普通のことだ。

 危険な仕事柄、退職をするまでは結婚をしないつもりの吾郎も、誰かが産んでくれるなら、それも悪くない。自分の身に何が起こっても、子孫を残すことが出来る。

 田川さんから、妻の美雪さんの受胎日の知らせがあり、5月の連休に重なるので、自分は休みを取って山歩きに出かけるからその留守にお願いしたいとの事。田川氏は写真が趣味で、特に山の写真を撮りに休みにはカメラを担いでよく出かけるそうだ。

 これまでのセラピーは、子供が出来ないように避妊に気を使ってきたが、今回は子供つくりだ。
 他人のための子供とはいえ、現実に自分の血を引く子供となれば、いい子が生まれて欲しい。
 吾郎は念のために10日間の禁欲をした。アルコールも絶った。

 

 吾郎は、自室でシャワーを済ませて、廊下に出た。人気のないのを確かめて、田川家のドアを開けた。
 間接照明の明かりを落とした居間に、美雪がピンクのネグリジェ姿で、ソファーに腰を掛けていた。

「こんばんわ」
「こんばんわ、どうぞよろしく」
 美雪は、真っ白なバスローブを手に立ち上がった。
「これ主人のですけど、お使いになってください」

 吾郎は後ろ向きになって、シャツ、下シャツを脱ぎ、バスローブを羽織って、ズボンをパンツごと落とした。

 「こちらへ」
 美雪に廊下を導かれて、寝室に入った。和室に、花模様の布団が敷かれている。
「吾郎さんは、いつもベッドですか。お布団でよろしかったですか?」
「私は別に・・・、布団・・なんだかとても懐かしい」
 枕の脇に、扇情的な赤をあしらった雪洞が立っている。情欲を刺激するための計らいであろう。


 吾郎はバスローブの前をはだけて、美雪を胸に誘った。
「吾郎さん、今夜は有難うございます」
「いや、僕の方こそ、こんな美しい方に選んでいただいて、光栄です」
「主人と養子の話が出たときに、一番に吾郎さんの顔が頭に浮かんだのよ、素敵な方だと、思っていましたから。子供を作るなら、吾郎さんの赤ちゃんを産んでみたいと」
 

 乳房が、吾郎の胸の下で、かすかに震えている。矢張り緊張をしているのだろう。
 「心配しないで、美雪さんがお母さんなら、きっと良い子が生まれますよ」
 吾郎は、そっと唇を合わせた。
 美雪の背中に廻した腕に、力がこもった。
 唇を吸って、舌を差し込んだ。

 何年も夫婦生活の経験がある美雪だから、初心者というわけではない。唇を合わせ、胸が合わされば、憎からず思う男との営みに、脳よりも身体が反応する。

  ふうぅぅむ

 鼻から息を吐いて、身体を捩る。
 吾郎は、さっきから勃起をして振れている男根を、美雪の草むらに押し当てた。

「固いっ」
 美雪がうめいた。



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