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代理父
【熟女/人妻 官能小説】

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代理父-2

2.
 「小石川さん、同じマンションの田川ですが、お時間があったら少しお話をしたいのですが」
 初夏の新緑の香る隅田川沿いの公園で、土曜日の早朝に行われている太極拳が終わって、吾郎は男に声を掛けられた。同じマンションに住む、太極拳の常連だ。いつも奥さんと仲むつまじく参加をしているが、今朝は一人のようだ。。
「ああ、結構ですよ」

 近くの、モーニング・サービスをしている喫茶店に誘われた。

「唐突なことで申し訳ありません。ご存知のように、私たち夫婦には子供がいません。原因は私にありまして、無精子症なんです。どうしても子供が欲しくて養子とか考えたのですが、妻は健康なので、どなたかに精子の提供を受けて、自分で生みたいと言っています。

 病院にお願いをして体外受精というのが普通ですが、どこの誰とも分からない男性の精子には不安があります。
 失礼ですが、小石川さんのことはずっと関心を持っておりまして、出来ることならお願いできないかと、妻とも相談の上、お話をしている次第です」
(ははぁ、昨夜の奥さんの不審な態度は、これだったのか)

「そうですか。私は妻もいませんし、当分結婚をする予定もありません。お役に立つのなら構いませんよ」
「血液型はなんでしょうか?」
「O型です」
「それはよかった、私もO型です。生まれた子供は私たちの実子として育てたいので、それは助かります」

「ご承知頂いた事を妻に話しまして、具体的なことは追って、ご相談させてください」


 その日の夕食が終わると、早速に田川が吾郎を訪ねてきた。
「妻も、感謝をしております。ぜひお願いします。出来ますなら、体外受精でなく、自然な形で受胎をしたいと妻が申しております。妻の受胎日に、私は家を空けますので、我が家でお願いできませんでしょうか? 私は現実的な男ですから、嫉妬をしたり、将来の親権などでご迷惑をかけるようなことは絶対にしません」


3.
 銀行の支店長をしている私の夫は、誠実で真面目、生活は安定していて傍目には理想の夫です。私もそれには異論はありませんが、唯一、致命的な欠点があるんです。セックスが弱いのです。と言うより、興味がないようです。

 結婚当初はこんなものかと思っていたんですが、子供が出来ません。
 夫は子供が欲しいと言って一生懸命に励んでいるんですが、いまいち迫力がないというか、仕方無しにやっているみたい。それとなく耳にする話と比べても、どうも夫には性的に欠陥があるようです。

 それでも子供が欲しいと病院で調べてもらったら、夫の精子の数が少なく、力も弱いので自然妊娠は難しいと言われました。

 そこで養子でもという話になったのですが、私は健康で妊娠は問題ないので、対外受精で出来れば自分で生みたいと言いました。
 頭に浮かんだのが、いつも太極拳で指導をしてくれる小石川吾郎さんです。
 
 夫は自分で子供が出来ないとわかると、さっさとベッドを別にして、セックスレスになってしまいました。セックスは、子供を作るためだけと考えているようです。
 
 夫のいないベッドで、いつしか私は自分で自分を慰めるようになっていました。

 朝の太陽を浴びながら、腰を落として踊るがごとく優雅に、そして力強く太極拳を演技する吾郎さんの見えない筋肉に、憧れていました。

 あの身体、アソコもさぞかし逞しく、力に満ちているんだろう。
 想像するだけで、私のアソコが潤んできます。
 唾をつけなくても、割れ目はヌレヌレになって、指が滑り込んでいきます。

 そこに湧いた養子の話。
 子供は欲しい〜〜、出来ることなら、アノ人に抱かれてアノ人みたいに強い子が・・・


 養子の話から、体外受精に話が移り、どこの誰とも分からない人の子供を生む危険性を強調して、矢張りしっかり身元の分かる人にお願いを・・・と。
 と言っても、身近にそんな事をお願いできる人が見当たらないのは分かっていますから、結局、いつも太極拳でお世話になっている小石川吾郎さんにと話が進みました。

 夫はセックスに関心がない所為か嫉妬心も弱いようで、お前がそれでいいならお願いしてみようかと言ってくれました。
 バンザーイ! 私は心の中で叫んでしまいました。




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