淫らな彼女-6
残り30分の勤務がこんなに長く感じた事はなかった。
俺は時間になるとすぐに更衣室に向かった。
店は客で溢れかえっていたけど、そんなの気にしている場合じゃない!
莉菜ちゃんが俺を待ってるんだ!
いそいそと着替えて、タイムカードを押して裏口から出ようとした時、店長が俺を呼び止めやがった。
「おーい大地。今日残業できねぇか?」
「無理っす!俺、今日は大事な用があるんで!!!」
「・・・仕方ねぇか。いっつもお前よく働いてくれてるもんな。」
こういう時のために俺は真面目に働いてたんだ。
さすが、俺!
「すんません、店長!」
「お疲れさーん。」
俺は急いで店を出ながらスマホをチェックする。
未登録の番号の着信がある。莉菜ちゃんだとすぐにわかった。
俺はすぐにその番号にかけると、すぐに莉菜ちゃんが出た。
『もしもし?』
『あ、俺。大地だけど、今どこ?』
『デイジーってカフェにいるんだけど、わかる?』
デイジー・・・?もしや、そのカフェはホテル街の入口にあるカフェじゃねぇのか?
そんなところに一人でいたら、欲求不満の男たちに絡まれちゃうだろ?!
狼の群れに子羊がいるようなもんだろ?!
莉菜ちゃんピンチ!