聖夜の約束-5
言葉が出てこなかった。 「いや、その、すぐにってわけじゃないから…。霞はまだ高校生だし。看護師になってからでいいから考えてみてくれないか?」
「…しいよ。嬉しいよ、蓮〜っ。」
「ほ、ほんとに?ほんとに霞?」
「うんっ!信じられない。そんなふうに考えてくれてたなんて。」
あたしがそう言うと、蓮は照れたように頭をかく。
「霞を幸せにしたいんだ。誰よりも。ずっと霞と一緒にいたいんだ。だから、結婚したいって思ったんだ。さ、ご飯食べよう。せっかくの料理が冷めちゃうね。」
「うん。そうしよう。食べよう。」
「いただきまーすっ!」
あたしたちは声を揃えて食事を食べ始めた。
大好きな人と一緒に過ごせるクリスマスイブ。
そんな最高の日に思いがけないプロポーズ。人生最高のクリスマスイブ。
蓮とのこの約束を胸に、今まで以上に受験勉強をがんばった。
え?クリスマスイブの夜がそれだけで終わりだったかって?
…それは内緒。
みなさんのご想像におまかせします!