〜 保健・健康 〜-2
体育担当で副担任の８号教官から学ぶ保健は、学園で健康に過ごすポイントを教えてくれます。 なので『いかに健康な生活をするか』をテーマにした教科・保健は、私にとって反面教師的なカリキュラムでもあるわけです。
保健でならった用語、概念には、次のようなものがありました。
……。
『貯筋』
ＱＯＬ（quality of life)をあげるために、日々筋肉を使います。 老化に伴う筋力の減少を抑えるため、日々のトレーニングを欠かさないことが大切だそうです。 学園生活は、使用を怠りがちな僧帽筋、横筋、膣筋、肛門括約筋といった恥ずかしい筋肉にも留意しているため、ＱＯＬ向上の理に適っていると教わりました。
また、健康な身体とは、どのような指示に対しても即座に対応できる身体だそうです。 普通に病気じゃない身体とか、怪我をしてないとか、そういう意味じゃなくて。 膣の自動開閉、オケツの穴の開口維持、放尿の一時停止或は直上噴水……他にも色々ありますけど、そういった指示に応えるには、内臓筋を含め全身を隙なくコントロールする必要があります。 全部を踏まえて全身隈なく貯筋するため、学園では毎日恥部のトレーニングに一定の時間を割くのでした。
『ヘルスプロモーション』
健康に関する知識や技能を学び、１人で健康保持に取り組むのではなく、周囲と一体になって健康増進に取り組むことをいいます。 学園でクラスが一体になり、体育と頭脳運動を通じた健康増進に取り組めば、１人でおこなうよりも効果は抜群で、健康な身体を形成できるとのことで、なるほどなと思いました。
ここでいう健康な身体とは、素早く健全に、絶頂に達することができる肉体をいいます。 早く走るとか、朝規則正しく起きることができるとか、そんなことはどうでもいいそうです。
一般的に、自慰には長所と短所があります。 自分の身体に最も詳しいのはいうまでもなく自分なわけで、どこをどう刺激すれば快感に至るのか、最短ルートを歩むことができてしまいます。 常に効率的に、また既存の性感を開発できる点は長所といえるでしょう。 一方で、自慰であれば次にどこをどうするか、刺激対象が自分で分かってしまうし、強弱を含めすべてが予定調和で終わってしまうので、こういうところは短所です。 だって意図的に新しい刺激を加えたとしても所詮は自分のコントロール内なので、新しい発見も進化もありません。 更なる昂ぶり、高みを目指すことで、より健康になるわけだから。 やはり１人で行うマスターベーションよりも、全員で取り組む乱交や、それに準じる形式が望ましいと教わりました。
『メタボリックシンドローム』
複合生活習慣病は、不規則な食事、運動不足など、不適切な生活習慣によってもたらされます。 一方学園では規則正しい食事、毎日午後に設けられた体育の授業での運動、部活運動、分単位で刻まれたスケジュールがあります。 結果として学園の生活は生徒をメタボから守っているそうです。 不健康なメスは社会に出てもお荷物なため、学園生活を通じて未来の健康に意識を向けねばなりません。 視覚的に醜い肉体、或は身分に相応しくない肉体は、健康とはいえないからです。 ふと思ったんですが……生まれつき不細工だったら、どうしたって健康とはみなして貰えないんでしょうか。 その場合、どうしたって健康とは扱ってもらえませんよね……？
とにかく、自分が視界に入ったときに相手を不快にしないよう、爪先から頭頂まで、特に乳房、臀部、陰唇に留意が必要になります。 乳房の張り、大きさ、乳輪のサイズ、色素沈着具合。 肛門の皺数、伸縮、色素沈着、窄まり時および開閉時に均等な円を保持しているか。 陰唇の開き具合、包皮の剥き具合、肉突起の形と色とてかり具合。 意識すべき項目は山のようにあって、気が遠くなりそうです。 なお、単に整っているだけではダメで、メスの本性を忠実に表した恥ずかしさまで表現している形状が求められるので、考えることは山ほどあります。
『バランスガイド』
健康づくりに相応しい主食・副菜・主菜・乳製品・果実の割合をしめした図が元々の意味です。 転じて学園の食事を指します。 学園の食事はサプリメントを用いたオートミール（粥）で、成分については完璧にバランスガイドをなぞっています。 ゆえに学園で体形の保持ができなかった場合、食事のせいではなく完全に個人の努力不足と認定されてしまいます。 健康なメスとは、外見にメスらしさを持つのみならず、内面もメスとして正しい機能を維持しているそうです。
学園生徒の健康は、朝、定時に行われる規則正しい排泄から各寮の上級生が判断するんですが、その際の判断基準は『勢い』『量』『色合い』『匂い』が正しいバランスガイドを反映しているかどうかになるそうです。 私達が毎朝恥かしいのを我慢して、頑張ってひりだしているウンチにこんな意味があるなんて、保健でならうまでは全く知りませんでした。