幼馴染の陰謀-3
「はい、ココア。」
「……。」
風馬君に連れられ、彼の家へ行き、お風呂に入らせてくれて…。
「お母さんのお下がりだけど、きつくない?」
「………。」
色々と優しくしてくれる彼、だけどハッキリお礼を言う元気もない私はただ力なく頷く
だけで。
暖かいココアを口にし、体が生き返る…。
「…ありがとう、風馬君。」
少し気持ちが落ち着き、ようやくお礼を口にする事が出来た。
「良いよ。…それよりどうしたの一体?」
「……それは。」
どう話したら良いのか分からず思わず彼が淹れたココアに目を置く。
「…今日一日見てたけどホント元気がなかったよね、いつもの友達と一緒でもないし。」
「………。」
「何か…あった?」
「……うん。」
でも、風馬君に打ち明けても良いのかな?彼だってまだ転校したばかりで、部活にも入部して色々と忙しいのに。
「もしかして、公園での事?」
「!?」
何故彼がそれを…。
「確かあの二人、君の友達と……彼氏。」
「やめてっ!」
「!?」
「思い出したくない…。」
「若葉…ちゃん。」
「……。」
「ゴメン。」
風馬…君。
さっきから私らしくないな、返事をしなかったり、突然大声出したり。
「何があったのか、話してくれないかな?」
「え?……。」
心配そうな顔で私の顔を見つめる。彼に打ち明けても良いのかな?。まぁ風馬君は幼馴染だし、隠す理由何てない。
「実は、さ。」
「……。」