カノン-10
「花音ちゃん、俺が初めて? ねえ、俺が初めて?」
「うっあぁんっ、うん、潤が初めてっはぁんっんんっ潤が初めてだよぉっ」
「そうなんだ……花音ちゃんの処女、奪っちゃうね……」
そう言うと、潤はわたしの蜜壺をぐちゅぐちゅと掻き混ぜながら、左腕をベッドの下へ伸ばした。
軽くキスをして、潤は素早く制服を脱ぐと避妊具を大きくそそり勃った男性器につけていった。
初めて見る大きくなった男性器に、わたしはただただ圧倒されていた。
潤がわたしのショーツを脱がせる。
「花音ちゃん、挿れるよ。痛かったら言ってね」
「うん……」
潤が男性器をわたしの蜜壺にあてがうと、手を添えながらゆっくりと挿入していった。
「あっあぅ……んっあぁっ……んっ」
めりめりと裂けていくような痛み。
ゆっくりゆっくりと潤がわたしの中に入ってくる。
わたしたちはお互いの呼吸を感じながらひとつになった。
「あぁ……花音ちゃんの中、あったかい……花音ちゃん、痛くない?」
「ちょっと痛いけど……大丈夫、平気」
「動くよ」
「うん──あぁっあぁんっはあぁんっ」
内臓が上へ上へと押されるような感覚。
圧迫される。
潤が動くたびに、わたしのくちから短く高い声が零れた。
それはまるで、大人の女が発するような──淫らで甘い声だった。
「あぁ、ああ……花音ちゃんの中、すごく締まってるよ……気持ちいい、すごく気持ちいいよ……」
「あぁんっはぁんっんっ……あぁんっはあぁんっあぁっ」
潤がわたしの制服のスカートを荒々しく捲り、腰を掴んだ。
いっそう深く、潤がわたしを貫く。
頭が痺れるような感覚がした。
「花音ちゃん……花音ちゃん……好きだよ、ほんとうに大好き。あぁ、やべぇ……気持ちよすぎる」
舌を絡めるたびに、蜜壺が潤をさらに締め付ける。
蜜壺の中を潤が出たり入ったりするたびに、今まで感じたことのない甘い快楽がわたしを覆っていった。
すでに痛みはなくなっていた。
じゅぷじゅぽと卑猥な水音がする。
わたしはシーツを掴んで腰を弓なりに反らせた。
「潤──あぁっあぁんっはぁんっわたし、わたし──」
何かが身体の中を駆け上ってくる。
今にも弾けそうな何かが、わたしの中で大きく大きく膨らんでいるように感じた。
「花音ちゃん、イキそうなんだね? いいよ、イッていいよ……俺ももうやばい……あぁ、やばい出そう」
潤がわたしの膝を掴んで腰を一際大きく突き込んだ。
頭の中が真っ白になる。
迸るものを避妊具越しに感じながら、わたしはため息のような声を洩らした。
身体中の力が抜けていく。
すべて吐き出した潤が、どさりとわたしの上に倒れこむようにしてわたしを抱きしめた。