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例えばこんなカリキュラム
【二次創作 官能小説】

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〜 道徳・規範 〜-3

 ……。

 
 5番、勤労や奉仕を通じて社会に貢献する。

 学園を卒業して社会にでれば、様々な職種と勤労がある。 全ては優秀な一握りの才覚者と、私達を含む多くの歯車で回っている。 働くことは、自己実現でも家族計画でもない。 世界を維持し、前進させるためだ。 そこに個人の幸福を追求する余地はないし、生きて関われるだけでも望外の幸せとしなければいけない。

 家畜として社会にでれば、日々乳製品や体液製品を生産する毎日だ。 強制される絶頂の連続に、精神は平常ではいられないという。 農耕業として社会にでれば、ある時は鋤(すき)を引っ張って人口田園を耕し、或る時は綿花袋を背負って収穫に励む日々だ。 常にお股をおっぴろげて作物と向き合う毎日がどれだけ過酷か、ちょっとイメージできそうにない。 工場部品として社会にでれば、機械の暴走・独断を制御する生体パーツとして、与えられる電気信号を絶頂ないし性感に変換し、機械へ送るだけの毎日だ。 口と肛門にチューブを繋がれ、生理現象を全て機械に管理される生活は、想像するだけで背筋が寒くなる。 看護師や介護士、臓器提供者や機械操作士、事務員や校務員や用務員といった上級職も、それぞれが大きな負担を背負っている。

 もしも職業につけなかったら、待ち受けるのは『資源』になる運命だけだ。 それは、あまりにもあんまりで、そうするしかないと分かっていても哀しすぎる。 可能ならば自分にしかできない方法、あるいは自分ならではの用途をもって、社会に貢献できるようになりたい。

 旧世紀最初のノーベル医学賞受賞者になるはずだった北里柴三郎氏は『研究だけをやっては駄目で、それをどう世の中に役立てるか考えよ』といった。 私達も自慰だけをやっていては駄目で、自慰をどう世の中に役立てるレベルまで引き上げるかを、日々考えねばならないと思う。


 ……。


 6番、学園生としての自覚をもつ。

 家族をもたない私達にとって、寮を含む学園こそが帰属する最小単位となる。 将来社会に出れば『学園出身者』の肩書は常についてまわる。 学園の名に相応しいメスになれるよう、また学園の風土をキッチリ吸収するよう、日々心掛けることが大切だ。

 そうすることには副産物がある。 学園の看板を意識すれば、学園に対する愛着が生まれる。 学園の指導を従順に受け入れる下地ができる。 学園が現代の社会人養成に必須である以上、学園の躾に反抗するなんて有り得ない。 学園生として自意識を高くもつことが出来れば、色々な日々の流れが好循環に入るだろう。

 学園の伝統は教員と先輩がつくって下さった。 教員が工夫したカリキュラムに先輩が耐え、ブラッシュアップしたものを私達が経験する。 私たちが耐えることで、さらにシェイプアップされたカリキュラムが後輩に提示される。 こうして学園は毎年進化し、生徒指導で実績を挙げてきた。 見たことも無い先人に感謝しながら学園生活に取組みたい。


 ……。

 
 7番、家族を誇りに思う。

 幼年学校時代は、母親がお弁当を詰めてくれた。 休日は一緒に買い物にゆき、私が夕飯やお菓子をつくってみたりした。 私が高熱を出して倒れたときは、私以上にオロオロしながら、ギュッと手を握って救急車に付き添ってくれた。 バレーボールの県大会で優勝したときは、目を真っ赤にして喜んでくれた。 てっきり、私の本当の母親だと思っていた。

 学園に入って知った、ショックな事実。
 私たちは全員『試験管ベビー』ということ。 殿方の精子と比較的優秀なメスの卵子を欠けあわせ、『子宮家畜』の中で生育し、分娩後は保育器の中である程度まで育ってから、それぞれの幼年学校がある地域に里子にだされたこと。  私が『お母さん』と呼んでいたのは、学園を卒業し、職業課程を経て『親業』についただけの、縁もゆかりもない女性だったということ。

 確かに幼年学校のクラスメイトはみんな片親で、どの母親も働いている様子がないから、何だかおかしいとは思っていた。 要するに私が数か月前まで暮らしていた世界は、全部殿方が構築した世界のシステムの一部に過ぎなかった。 幼年学校とは、優秀なメスを選考するプログラム以上でも以下でもない。 事実を知ったときは頭がガツンと殴られたようで、クラクラがしばらく収まらなかった。

 それでも、私たちは自分の血筋、家族を誇りに思うべきだ。 雑多な人工子宮で生まれたメスは、品質が安定したメスをクローニングしたモノが大部分という。 それに引き換え私達は、冷凍保存されたものとはいえ、殿方の遺伝子を半分もっている。 天才遺伝子、所謂『G遺伝子』が乗ったY染色体がないとはいえ、他の大多数のメスと比べれば遺伝的優性は明らかだ。 だから見たことのない家族を忘れず、血筋に恥じない個体として社会に出ることで、自分の先祖に感謝の意を表したい。 また適うことなら無事に職業を勤め終えて、『親業』に類する形で次世代に関わりたい。 私がしてもらったように、ほんの仮初ではあるけれど、家族の温もりを宛がわれた『娘』に伝えれたら……希望がない現代にあって、本心から素敵だなって思える未来だ。




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