投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

年下カレシ
【女性向け 官能小説】

年下カレシの最初へ 年下カレシ 142 年下カレシ 144 年下カレシの最後へ

真相-12

そう言うと、葵は奈々子との出会いを話し出した。

ゆかりとちょうど仲が良くなり出した頃のある夕方、
スーパーで夜ご飯を買い物した帰りに葵が自宅へ向かっていると、
駅の傍で人だかりを見つけた。

どうやら人が倒れているようだったが、皆、応急処置なんて出来ずに、
救急車が到着するまでオロオロとしているだけだったのだ。

しかしそんな時にある一人の女の人が、倒れている人に駆け寄って何やら対処しだした。彼女は的確に動く。脈が正常か見たり、何やら声を掛けたりしていた。
やじ馬たちは彼女が現れるとすぐにその場を去りだした。
救急車が到着すると、その人は倒れていた人の様子を事細かに伝えて
無事に病院へ運ばれていったようだった。

葵は彼女から目が離せなかった。
今まで女なんて少し笑顔を振りまけば勝手に寄って来る、そんな生き物だったのに、
初めて女がかっこいいと思った。

葵の感情がみるみると蘇る。
葵がその女に見とれていると、隣に知っている顔の少女がいた。
クラスメイトのゆかりだった。

“奈々ちゃんカッコいい〜!さすがナースだね!!”

という声が聞こえた。
葵はこの日奈々子の存在を知り、彼女の存在が彼の中で日に日に大きくなることになる。


それから葵がゆかりともっと親しくなると、
さりげなく奈々子にまた会えるかと彼女の家に遊びに行ったりしたが、
出会えることはなかった。


奈々子は葵の話を目を丸くして聞き入った。


年下カレシの最初へ 年下カレシ 142 年下カレシ 144 年下カレシの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前