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年下カレシ
【女性向け 官能小説】

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真相-11

―――俺は友達として、ゆかりに幸せになってもらいたいと思っている。
親友の豹介のこともそう思っている。

ゆかりのことは好きだ、でも恋愛感情はない。と葵は言い切った。


「でも豹介の奴、俺がゆかりと付き合っていたら、あいつに紹介するはずないのに。
何考えてんだか・・・。」


奈々子は気がつくと泣いていた。
彼が小さい時から苦労していたんだと思うと、彼女も辛くなった。


「また奈々子さん泣かせちゃった。」

「ごめん・・・泣くつもりなかったんだけど・・・でもうれしい・・・。」

「え?」

「あ。違う、うれしいのは葵君が自分の事話してくれたから・・・。
今までずっと知りたかったの。葵君の事・・・。」

「そうだったの?聞いてくれればよかったのに。」

「・・・複雑な家庭環境なんだろうなって言うのは気づいていたんだけど、
話してくれるまで待とうと思っていたの。聞いたら悪いかと思って。」

「そんな事ないよ、奈々子さんに言ったら落ち込むかと思って。
ほら、奈々子さん優しいから。」

「そんなことない、いつも自分の事ばっかりしか考えてないし・・・。」

「――そんな事ないよ。俺は奈々子さんを見ていたからわかる。」

「え?どういう事・・・?もしかして私たち前に会った事ある、とか?」

「いや、俺が一方的に奈々子さんを見つけただけ。」


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