疑惑-2
脚に包帯を巻いて会計を待っているようだった。
「豹介君!どうしたの脚? 怪我したの?」
「部活中やっちゃって。軽い捻挫だってさ。」
「大丈夫?歩ける?」
「んー・・・たぶん大丈夫。ここまで一人で来れたし!」
「一人で来たの?!顧問の先生とか、誰か付き添ってくれなかったの?」
「あー、もうすぐ大会だからさ。みんな練習したいと思って一人で来た。」
奈々子は心配そうに尋ねる。
「そうなの・・・?部活は何やってるの?」
「陸上部。俺、短距離やってんだ。」
「そうなんだ、だから日に焼けてるんだね〜。
でも軽い捻挫でも無理しちゃだめだよ!
私もうすぐ仕事終わるから家まで送ってあげるよ。車で来てるし。」
「いいの?ラッキー!」
「ちょっとここで待ってて。」
「うん。サンキュー。」