投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

呪縛の檻
【その他 官能小説】

呪縛の檻の最初へ 呪縛の檻 69 呪縛の檻 71 呪縛の檻の最後へ

監視-8

 ガチャリ。と屋敷の玄関が開いたのは、次の日の夕刻だった。
日曜日の夕暮れ、一馬は変わらず書類にサインをしたり仕事を続け、絵茉は次の日の学校の準備をしていた時だった。

秀慈は何かを決心したように、一馬の書斎を訪ねて来た。父の姿を見つけた秀慈は彼を呼んだ。

「父さん。」

「秀慈、連絡もよこさないで外泊するなんて、けしからんな。」

「すみません、父さん。友達の家に泊まらせてもらいました。僕は考える時間が欲しかったんです。」

「考える時間?それで、お前は何を決めたと言うのだ?」

「僕は父さんの言う通り、これからも勉学に励んで雨宮グループの支えになりたいと思います。」

「そうか、秀慈。さすがは父さんの息子だ。これからも頑張りなさい。」

「はい、では僕は部屋に戻ります。」

秀慈は絵茉の方は一切見ずに、二階の部屋へ戻って行くと一馬はボソッと呟いた。

「秀慈もできた子だ。」


呪縛の檻の最初へ 呪縛の檻 69 呪縛の檻 71 呪縛の檻の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前