料亭での秘め事-5
個室を出る前、一馬は絵茉に告げた。
「絵茉、君は高校を卒業したら私の秘書になりなさい。大学には行かなくても絵茉は十分賢いし、君には必要ないだろう。仕事は私がつきっきりで教えてあげるからね。心配はしなくていいよ。あと2年、学業に励みなさい。」
高校を卒業したらますます一馬と一緒にいる時間が増えてしまう。嫌だ・・・。そう考えても絵茉が発していい言葉はいつも一つだった。
「・・・はい。」
「いい子だ、絵茉。君は私の美しい愛玩人形だよ。ずっと私の傍にいなさい。」
そう言って一馬は絵茉をきつく抱きすくめるのだった。