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呪縛の檻
【その他 官能小説】

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呪縛の始まり-1

 五十嵐絵茉がこの雨宮一馬の屋敷にやって来たのは、彼女が10歳の時であった。それまで彼女は父と母、そして弟の4人暮らしだった。彼女の父は小さいながらも会社を経営しており、順風満帆に平和に暮らしていた。しかしその平和に陰りが見え始めたのは、彼女の父の会社が傾き始めたときだった。

 資金繰りがうまくいかず、とうとう彼女の父は闇金融に手を出してしまったのだ。それでも会社を元のように軌道に乗らず、ついに倒産してしまう。多額の借金だけを残してしまい、闇金融の取り立て屋は、絵茉と彼女の母を借金の肩によこすように脅してきた。
彼女の両親はもうこれ以上苦しめられたくないとの思いから、一家心中を図ることになる。両親は絵茉と彼女の小さい弟にはこれから死ぬことを悟られないために、睡眠薬入りのジュースを飲ませ車に乗せた。

 何も知らない絵茉と弟がぐっすりと眠り込んでいる間に、車は峠に差し掛かり、高い山道を登っていく。しかし絵茉がふと目を覚ましてしまう。何か変だな?と思った時、車が急に崖の下に落ちるのを見た。何が起こったのか彼女にはわからなかった。


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