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例えばこんなカリキュラム
【二次創作 官能小説】

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〜 数学・作問 〜-2

 ……。


 22番さんみたく、平仮名を並べる順列問題でもって、『し、こ、し、こ、お、っ、ぱ、い』『こ、り、し、こ、く、り、ま、め』『く、ぽ、く、ぽ、お、け、つ、で、ま、ん、ず、り、ざ、ん、ま、い』のように、解答が恥かしい短文になるという、そんな器用な作問をする生徒もいる。 

 31番さんのように、座標にベクトルや極座標を絡ませ、解答が(1、9)、(19、19)、(19、19、19)になるような目を見張る座標問題を作成する生徒もいる。
 
 そうはいってもほとんどの生徒は、私と同様に答えが『千万個』や『一万個』になるよう工夫するのが関の山だった。

 当初の数学は、将来殿方と競うための数学を学ぶ、神聖な時間だった。 が、いつの間にか今のスタイルに移行した。 ただ単に淫らでみっともない自分自身と向き合う時間になってしまっているような、そんな気もする。 勿論、答えが5万個になるような問題を作問するのは、それはそれで難しいし、数学的トレーニングにもなる。 高度なトレーニングに取り組む自分達を恥じる必要はない。

 必要ない……筈だ。 ない筈、なのだ。 

 それでも一生懸命『5万個』『ごまんこ』『ゴマンコ』と口ずさみながら作問していると、自分自身が行っていることが数学なのか何なのか、どうしようもなくモヤモヤする。 厳粛に取り組めば取り組むほど滑稽で、真剣に数学を暗誦している側が暗愚で、真摯に教官と相対すればするほどミジメになる。

 ただ、だからこそ、こういった負の感情に負けないよう、私達は胸をはらなければならないんだとも思う。 何しろ私達は、17号教官の下で確かに数学力を上げている。 一生懸命数学を勉強して、いつか優秀と認められる可能性に賭けて、未来への希望を託している。 将来優秀な力を手にするためならば、今日や明日、ほんの少しミジメな思いをするくらい何でもない。 

 とにかく早く、正確に。 ギリギリまで深く、論理的に。 
 テキパキとキレがある17号教官と共に、私達は今日も明日も、数学の研鑽を積むのだった。


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