投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

例えばこんなカリキュラム
【二次創作 官能小説】

例えばこんなカリキュラムの最初へ 例えばこんなカリキュラム 50 例えばこんなカリキュラム 52 例えばこんなカリキュラムの最後へ

〜 数学・計算 〜-1

〜 33番の数学・計算 〜



 落ち着いた口調、丁寧な物腰、穏やかな表情。
 そういった17号教官の外観とは裏腹に、『数学』の授業で要求される水準の高さは、他教科とは明らかに一線を画していた。 1つの間違いも許されず、一瞬の注意散漫も見逃してくれない。 常に完璧が要求され、数学的な課題に対する甘えは一切認めてくれなかった。


 ……。


「計算の正確さと速さは数学の基礎です。 2桁の掛け算は全て暗記しましょう。 答えに1秒以上かかったら、それは分かっていないものとみなします。 また100回の計算中1回でも間違えれば、計算能力がないことと同義です。 宜しいですか」

「「はいっ!!」」

 膣を拡げることもなく、口を閉じることを禁じられるわけでもない。 
 机の上には、教官がコンソールを操作して用意してくれた白いノートとシャープペンシルがある。

「私に続いて唱和し、その後で、暗記した式と答えを出来る限りノートに書いて定着させましょう。 Cグループ生は、まだ教材の持ち帰りが認められていませんでしたね。 ですからこの時間中に暗記しなさい。 すべて、完璧に、1回の誤りも認めませんので悪しからず」

「「はいっ!!」」

 私は勿論、クラスメイト全員が精気が籠った返答を返す。 

「ではいきます。 『10かける1は10』」

「「『10かける1は10』!』』

「『10かける2は20』」

「「『10かける2は20』!!」」

「『10かける3は30』」

「「『10かける3は30』――」」

 ――こうして、計算練習が幕を開けた。 
 教官が意図する指導は、要するに『九九(9掛ける9)』では飽き足らず、『九九九九(99掛ける99)』まで暗記することに始まっている。 教官曰く、殿方に伍すためには『九九九九九九(999掛ける999)』まで暗記しても足らないらしいが、私たちには『九九九九』でも正直厳しい。 これでも学園に入学する前の幼年学校では、数学で苦労したことなんてなかったのに、過去の栄光なんてどこへやら、だ。

 11かける11は121、12かける12は144、13かける13は169……。 二乗を手がかりに他の計算を暗算する。 最終的に記憶するにしても、鍵になる数値が必要だ。 教官が口ずさむ計算を復唱し、必死で手を動かす時間が続く。 そうするうちに、私は他の生徒に先んじて、クラスで1番早く『九九九九』を諳(そら)んじることが出来たのだった。




例えばこんなカリキュラムの最初へ 例えばこんなカリキュラム 50 例えばこんなカリキュラム 52 例えばこんなカリキュラムの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前