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1番問題なのは・・・
私が昨日のことを後悔していないことだ。
清水さんに抱かれている時
この人と離れたくないと思ってしまった。
清水さんが好きな人と上手く行ったとしても
絶対に昨日のことは後悔しない・・・
「真子ちゃん、今日の帰りは?ごはんでも食べに行こうか」
エントランスに入り、エレベーターに乗る前にそんなことを言う。
「・・・・・」
「真子ちゃん?今日は用事がある?」
私はじっと清水さんを見上げた。
「ん?」
そんな私を優しい顔で見つめ返す。
清水さんが・・・
その人と。好きな人と上手く行くまで
同僚として、そばにいることは可能だろうか?
ずるい考えが私を突き動かす。
そして
「大丈夫です。ご飯を食べながら清水さんの欠点について話し合いましょう!」
私が清水さんを好きになったことはみじんも感じさせないように
努めて明るく、軽く返事をする。
もうちょっとだけ。
そう思いつつ、週に2回ぐらい清水さんとご飯を食べに行く生活が始まった。
その時間はとても楽しくて。
二人で笑いながらお酒を飲んで。
こんな時間がずっとずっと続けばいいのに。と思った。
そう。
ずっとずっと続けばいいのに。
でも。
恋人ではない私たちは、この時間が永遠に続くことはありえなくて。
それは突然、やってきた―――