お風呂で仲直り-18
――――気がついた時、奈々子は自分のベッドに横たわっていた。
目が覚めた彼女に気がついた葵君は、心配そうに彼女の顔を見つめる。
「よかった!気がついた。」
「・・・あれ?葵君・・・?私・・・」
「お風呂で気を失ったんだよ。ごめん、病み上がりだったのにムリさせちゃったみたい。」
「大丈夫・・・のぼせただけだと思う。ここまで運んでくれたの?」
「うん。本当大丈夫?」
起き上がろうとした時、額から濡れたタオルが落ちる。
「ありがとう、タオル乗せてくれたんだね。」
「なんとなく、応急処置でね。」
「―――なんで葵君てそんなに気がつくの?」
「え?気がつくって何?」
「うーん・・・なんだか葵君といると、私より10個も下だって思えなくって。」
「それって、俺が奈々子さんより年上ぽいって事?」
「そうだよ。なんだかゆかりたちとは違う・・・。」
「そう?」