お風呂で仲直り-14
「じゃあお湯張っている間に、俺から洗ってあげるね。」
そう言って葵はスポンジにボディーソープを垂らし泡立て
優しく撫でるように、奈々子の身体を洗い始めた。
花の香りの泡が奈々子を包み込む。
いつもと同じ浴室、同じ香りなのに、彼女はどこか別世界にいるような感覚に
とらわれる。
すると奈々子の敏感なところに彼の手が近づいた。
しかしそこでスポンジは止まることなく、すぐに他の場所に行ってしまった。
焦らされた奈々子は、思わず彼を見つめてしまった。
「どうしたの?奈々子さん。」
「・・・何でもない!」
奈々子は急いで目を逸らす。
触ってほしいなんて、恥ずかしくて言えない!
そんな様子を楽しむように葵は、甘い悪戯な声で囁く。
「―――ねぇ、奈々子さんの好きなところ、触ってほしい?」
堪らず奈々子は頷いてしまう。
しかし葵は意地悪そうに答えた。
「まだダメだよ。次は奈々子さんの番。」
そう言って彼は泡のついたスポンジを、奈々子に差し出した。
彼女は疼く身体とはやる気持ちを抑えながら、
彼の身体を洗い始めた。
広い肩、長い腕、筋肉のついた胸、割れたお腹・・・
だんだんと彼の下腹部へと移動する。
そこで、奈々子は恥ずかしくて彼の顔を見上げてしまう。
「ここ洗うの恥ずかしい?」
そう言って葵は奈々子の手を彼自身へと導いた。
大きくそそり立ったものに、彼女の手が触れる。