友人の裏切り-6
「あれ、伊吹さん?」
放課後、私は無意識のうちに蓮が所属している弓道部へ足を運んでいた。
「どうしたの?アイツー何か忘れ物でも…。」
「あっ、いや別に。」
我に返りバツ悪そうに弓道部を後にする。
何やってんだ、私!
アイツは合宿に行ったんだ。そりゃーその気になればメールや手紙で会えるけど…。
決めたんだ、彼を応援したい、だからそれまでアイツの事は考えないって。
そう自分に言い聞かせ廊下をツカツカ歩き出す。
「あっ、巴ー!」
「!」
バレー仲間に声を掛けられ。
「アンタに伝言ー。」
「?」