告白-3
「私・・・私もね、葵君の事好きになっちゃったみたい・・・。」
「俺、17歳だよ。」
「わかってる。」
「また奈々子さんの職場に、制服で行っちゃうかもしれないよ?」
「いいの。気にしない。」
「本当?」
「本当。」
そう言うと、葵はようやく彼女に笑顔を見せた。
彼女をそっと抱きしめる。
「奈々子さん、俺も好きだよ。」
そう言って、葵は奈々子に軽くキスをした。
するとその瞬間、後ろで控えていた生徒たちがざわめく。
女子生徒は、悲鳴に近い声をあげている。
男子生徒は、冷やかすような声をあげている。
もう奈々子は周りの声は気にならなかった。
彼に想いを告げて、受け入れてくれたことがすごく嬉しかったから。
葵は友達に
「じゃあ俺、彼女と帰るから。」
と言いながら奈々子の手を取り、
駅までの道のりを二人で並んで歩き出した。