初デート-21
奈々子は一呼吸おいて返事をした。
「・・・わかった。何時に行けばいい?でも明日仕事終わるの16時なの。」
「じゃあ、17時は?」
「大丈夫・・・。じゃあ、明日ね。」
そう言って奈々子は電話を切った。
彼の真意はわかった。
みんなに見られる覚悟があるなら、会うよって事だと奈々子は思う。
しかし彼女は決意していた。
(もう迷わない。
私も葵君の事が好き。
ゆかりの言うように、
誰にも迷惑かけていないんだからいいじゃない。)
奈々子は覚悟を決めて次の日、葵の学校へ行くことにした。