滅ぼされた村-10
(誰か他に生きている人はいないの・・・?誰でもいいから、助けて・・・。)
ティアラはそう思ってなんとか歩き出し、フラフラとよろけながら家の外へ出る。
しかし彼女の目に入ったのは、再び死体の山だった。
小さな子供からお年寄りまで・・・。
逃げ惑う村人をためらいなく切り殺された後だった。
彼女は、ただただ呆然とその場に座り込んでしまった。
(一人生き残ってしまった・・・。
こんな光景を見るなら、私も殺された方が良かったのかも・・・?
これから一体どうすればいいの・・・?)
彼女は途方に暮れた。
彼女の思考回路はすでに麻痺していた。
このまま朽ち果ててしまいたい。彼女はそう願った。