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あるお伽噺
【ファンタジー 官能小説】

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滅ぼされた村-9

しばらくすると先ほどの喧騒が嘘のように、周りは静かになった。
どうやら盗賊たちはこの村から引き揚げたのだろうか、
そう思ったティアラは勇気を振り絞って床下から出ることに決めた。

彼女は床板に手を伸ばしてそっと触るが、びくともしない。
ぐっと力を込めて押し上げると、少し空いた隙間から月の光が射し込んだ。

彼女はまだ震える身体をよじらせて、なんとか床下からはい出た。

床は血まみれだった。
ぬるりと彼女の手が赤く染まる。
ティアラの目の前には、彼女の父親が無残な姿で倒れていた。
先ほどまで生きていたなんて到底思えない、変わり果てた姿に彼女は驚愕する。

彼女は惨殺された人間を見るのは初めての事で、
吐き気と共に力なくその場に倒れこんでしまいそうになる。


「・・・お父さん・・・お父さん・・・。」


震える声で彼女は父親に語り掛けても、彼が答えることはなかった。


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