それでもあなたに恋をする-6
(えっ?なに?どうするつもりなの?)
いきなりの瑞希の行動に焦ってしまった。しかし、瑞希は美月のスカートの裾を戻して部屋に戻って行った・・・ホッと胸を撫で下ろして、起き上がった美月はまだ覚悟しきれていない自分を自覚してしまった・・・・やはり年の差を考えると踏ん切りがつかなかった・・・・そして、やはり自分では瑞希の恋愛対象にならないのかとガッカリする美月がいた・・・・
「何か読みたい雑誌はあった?」
食事をしながら瑞希に聞いてみた。
「面白そうなモノはあったんだけど・・・・欲しいと思う雑誌はなかったよ・・・・だから買って来なかったよ・・・・」
「そう?で?明日はどうするの?」
「明日は予定通りでお願いします・・・」
「わかったわ。それじゃ明日10時でいいかな?お昼は外で食べましょう!!」
「わかった・・・・僕もそれでいいよ・・・・」
「それじゃ、約束ね♪」
美月は初めてデートの約束をした女子高生の気分だった・・・・いい年をして!!なんて怒られそうだが・・・・
やはり美月は諦め切れなかった・・・・自分勝手な話だが自分から瑞希を誘惑をして・・・・裸で瑞希のベッドに入って行けば、ヤリたい盛りのあの年齢なら簡単にノッてくれるだろう・・・・瑞希に抱かれるのなら単なる瑞希の性欲処理でもいい・・・・そう考える美月もいたが・・・・教師としての美月が・・・・瑞希の保護者としての美月がブレーキをかけた・・・・そして何より瑞希に愛されたい・・・・瑞希から告白されたいという女としての美月がそうさせなかった・・・・そこで、もう一度試す事にした・・・・瑞希にとって対象になるのか・・・・もしも、瑞希にその気がないのなら諦めようと・・・・明日、出かける時に、今穿いている下着を洗濯して瑞希にわかるところに干しておく事にした・・・
・そして、その反応を見て判断しようと思った。そのため洗濯するのは明日、起きてからする事にした・・・
「おはよう瑞希、朝食の準備は出来ているわよ!!顔を洗っていらっしゃい!!」
「うん!わかった・・・・」
顔を洗った瑞希がキッチンに入って来ると
「美月さん?洗濯終わったみたいだよ。」
「そう?ありがとう!今日も天気がいいからきっと乾いてくれるわね!!」
美月は笑顔を見せて
「私は洗濯物を干して来るから、瑞希は朝食を食べてから出かける準備をしなさいね!!」
「うんわかった!」
洗濯物を干し終えて、化粧を終えると出かける時間になったので瑞希に声をかけた。
「瑞希!時間よ!準備は出来た?」
「うん!今いくよ!」
下に降りて来た瑞希と外へ出て車に乗り込んだ。
「あっ!いけない財布を忘れたから取って来るわね!!」
美月は車に瑞希を残して慌てて家に戻った。本当に財布を忘れたわけじゃなくて、美月は脱衣場を兼ねた洗面所に入って、予定通りに昨日着けていたブラとショーツを目立つように干した。それからなに食わぬ顔で車に戻って、車を発進させた。
「ねぇ本当に兄さんのお古でいいの?」
瑞希が使っている部屋は元々美月の兄が使っていた部屋だった・・・・机とかベッドなど家具類はそのままになっていたので瑞希に使ってもらう事にしたのだが、兄のお古を使う事を気にしているのではないかと心配になったのだった。
「僕は別に気にしないよ!!」
「本当に?」
「うん!もしも嫌なら自分で買い揃えるよ!それくらいは残っているから!」
「そうだったわね・・・買うときは言ってね!処分はこっちでするから!!」
「はい!お願いします!!」
そんな会話をしながらショッピングモールへと向かった。
瑞希と仲良く買い物をして、話をしながら外で食事をする・・・・美月は瑞希とのデート気分を思いっきり楽しんだ・・・・瑞希も終始笑顔を浮かべていてくれていたのでそれなりに楽しんでいたみたいだった・・・・しかも、その笑顔が心からの笑顔に思えたので余計に美月は嬉しかった・・・・
買い物を済ませて、家に着き
「私は、食材を片付けてから夕食の準備を始めるから、瑞希は自分の荷物を片付けてからでいいからお風呂にお湯を入れてくれる?」
「うん!わかった!」
瑞希は笑顔で返事をして買って来た荷物を持って部屋に行った。
「よし!計画通りね!」
美月は思わずそう呟いた。瑞希が荷物を片付けて、お風呂にお湯を入れるために脱衣場に行けば・・・・昨日、美月が着けていた下着が干してある・・・・昨日、瑞希が目にした下着が・・・・さすがに洗濯前の下着を置いておく勇気はなかったが・・・・瑞希がどんな反応を見せるのか楽しみでならなかった・・・・そして、少しの不安も・・・・美月は複雑な思いだった・・・・