それでもあなたに恋をする-19
「ゴメン・・・・本当にゴメン・・・・俺を警察に突き出してくれ・・・・それとも病院に行くのが先か?」
兄は美月の前で土下座をして謝った・・・・
「俺・・・本当にどうかしてた・・・・こんな事するつもりじゃなかったんだ・・・・俺もう限界なんだよ・・・・みんな俺に期待して・・・・俺そんなに立派な人間なんかじゃないよ・・・・」
兄は本当に後悔しているみたいだった・・・・まわりに期待され、その期待に応え続けて来た・・・・いつしかそれがあたりまえのようになって、今も東京の有名大学に合格する事があたりまえのようになっている・・・・それがプレッシャーになっていたのだった・・・・そして、高校に合格を決めて気軽に遊んでいる美月を見ていてガマン出来なくなっていたのだった・・・・ストレスの矛先を美月に向けてしまったである・・・・
「兄さん・・・今日何もなかった・・・・兄さんは何もしてない・・・・私は何もされてない・・・・そうでしょ?」
美月は兄の肩に手を置いて話しかけた・・・・兄は顔を上げて
「そんなわけにはいかないだろう?俺はお前を・・・・」
「言ったでしょ!私は何もされてないって!」
美月は笑顔を作って兄に話しかけた。
「本当にいいのか?それで・・・・」
「その代わりひとつだけ約束して!」
「約束?」
「うん!今日あった事を忘れるって・・・・私の・・・・その・・・・裸を見た事・・・・忘れるって・・・・」
「美月がそれでいいならそうするけど・・・・その前に服を着てくれると助かる・・・・今度は違った理由で美月を襲っちゃいそうで・・・・」
「えっ?」
美月は裸だって事を思い出して急に恥ずかしくなり
「イヤァ見ないでぇ・・・・」
慌てて兄の部屋を出て自分の部屋に駆け込んだ・・・・美月のアソコからは兄の放った精液と破瓜の鮮血が流れ出ていた・・・・兄に中出しされだのに美月は妊娠の心配は全くしていなかった・・・・実の兄妹で妊娠するなんて考えられなかったからだ・・・・ただ今後兄とどう接していけばいいのか・・・・それだけが心配だった・・・・両親の前では一応仲がいい兄妹を演じていた・・・・ しかし、二人きりの時はギクシャクしていた・・・・当然と言えば当然だが・・・・
その後、兄は志望の大学に合格して東京へ行く前の日の夜、美月の部屋の前に来て、部屋のドアをノックした。
「美月、起きてる?」
「う、うん・・・・」
「悪いけどちょっとそのまま聞いて欲しいんだ・・・・」
「うん・・・・」
「俺・・・東京へ行ったらしばらくこっちに帰って来ないよ・・・・」
「えっ?」
「美月はやっぱり俺を見るとあの事を思い出してつらくなるだろ?俺は自業自得だから仕方ないとして・・・・美月は・・・・父さん達が心配するから来年の正月には帰って来るけど・・・・それまではな・・・・こんな事・・本当は望んじゃいけないのかもしれないけど・・・・あの事を忘れるなんて事はムリだろうけど・・・・いつか美月の心が癒されて、前の兄妹に戻れたらな・・・・なんて自分勝手な事を願っているんだ・・・・」
「兄さん・・・・」
「美月、ステキな彼氏が出来るといいな?俺とのトラウマを癒してくれるステキな彼氏に・・・・じゃ・・・・」
次の日、兄は私がまだ眠っているうちに家を出ていった・・・・
兄が出ていってまもなく美月は生理が来てない事に気付いた・・・・美月は妊娠しているって事は全く頭になく、いろんな事があって体がちょっとおかしくなっただけ・・・・そのうち来るだろうと気にもしなかった・・・・5月になっても来ないのでさすがに不安になって来た・・・・兄の子供を妊娠しているのではないかと・・・・しかし、美月は病院へは行けなかった・・・・行けば兄との事がバレてしまう・・・・そんな事になれば今度こそ兄は・・・・体の不調で遅れているだけ・・・・そう言い聞かせていた・・・・そう思い込もうとしていた・・・・父は仕事が忙しく、美月は学校・・・・美月が帰って来る頃には、母はカルチャースクールだとかママ友との懇親会や近所の人との女子会等と忙しく美月との会話はほとんどなかった・・・・しかし夏休みに入って家にいる事が多くなり、母とはそれなりに会話するようになった。
8月の初めに母が美月に聞いて来た。