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星を数えて
【初恋 恋愛小説】

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星を数えて act.4-1

はじめてのキスは


温かくて


涙の味がした





それから





そのキスは“最後”のサインだったんだね





星を数えて
act.4 Star dust.





「それじゃ」

「……あがってって」

「え?」


あの後、私達は一つの傘に寄り添って入った。
お互いに一言もはなさなかった。ううん、はなせなかったんだと思う。

少なくとも、私は。

「もう少し、一緒にいたい」
心臓がバクバクと暴れている。
今断られたら、きっと立ち直れない。

崇………

「……うん」
お邪魔します、と遠慮がちに部屋に上がる崇。私は、ほっとして自然と笑みが溢れた。
「ありがとう」
「…いや」
崇の目を見ると、まだあの優しい目だった。
「今ジュース入れるから」
冷蔵庫からトロピカーナを出してきてグラスに注ぐ。意識をふと崇に傾けると、彼の方からは、チャラチャラと音がした。
「何してるの?」
少しなめらかなオレンジジュースの入ったそれを手に持ち彼に近寄った。見ると、私のジュエリーボックスを開けて、あるネックレスを手にとって眺めていた。
「あ、ごめん、はみ出てたからしまおうと思って、……」
そう言いながらも、まだそのネックレスをしまわずに眺めている。
その表情は、今まで見たことのないくらい真剣で。
「なんか見たことあるような気がするんだよ……」
「本当!?」
私はその崇の言葉に思わずグラスからジュースを溢してしまった。
「おいおい」
側に置いてあるティッシュでフローリングを掃除する崇。

ねぇ

見たことあるような気がするのは当たり前だよ


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