〜 社会・通史 〜-4
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科学の発達に寄与したり、造詣が深かった女性はいたかもしれないが、意図的というよりは偶然による過大な評価が蔓延している。 クリストフの言にあるように『学問のある女性は、全てを店頭に出しており、中身は空っぽだ』というのは、殿方ならば誰でも辿り着く結論といえる。
――この項目は、講義していて自分自身を叩きたくなる。 それでも学園が設定したカリキュラム課程通り教えるならば、避けて通ることは許されない。
Ａ．Ｃ１７２０、エミリー・ド・シャトレ。 ニュートン力学に異論を唱えたエネルギーの公式は、彼女の発見ではなく引用に過ぎない。 緩い股間と開け拡げな膣をもつ女性の例に洩れず、殿方の精を年齢にそぐわず注いでもらっていた。 最後は繁殖に耐えきれず産褥で幕を下ろしたが、知性を偽った内実は子宮で完結したという一例だ。
Ａ．Ｃ１７６０、マリーアンヌ・ピエレット・ポールズ。 化学者ラボアジエの飼い犬だ。 ４０歳年上の主人より若さを選んだ彼女は、製図、作図、語学、実験室管理、助手といった面で主人を支えた。 けれど肝心のペニスケースとしては無能で、１人も繁殖できないサゲマンだった。 その後断頭台に送られた主人を見送り、文集をつくるも、自身の膣で殿方の運を絶やした罪は重い。
Ａ．Ｃ１８００、メアリー・アニング。 プロキオサウルスやイクチオサウルスの化石発見は、嵐のあとで訪れた偶然の産物だ。 発情期に達しない少女ゆえに、余暇は自慰ではなく石集めで過ごしていた。 また幼い弟君が家具職人になるべく近隣の林に案内したことで、前述の発見につながった。 数年嵐が遅れていれば、自宅でマスターベーションに耽る彼女と化石は無縁だった。
Ａ．Ｃ１８８０、マリア・スクフォドスフカ・キュリー。 キュリー夫人と呼ばれ、科学分野で女性初を総ナメにした女性もまた、殿方を太陽とする月に過ぎない。 既に物理学、化学で地味ながらも確たる業績を上げた御主人様に素行と研究を躾けられた。 そして研究室主任の肩書を受け、御主人様の配慮で論文の共著となり、主人亡き後の名誉が飼い犬に渡されただけの話だ。
Ａ．Ｃ１９００、リーゼ・マイトナー。 核分裂により質量がエネルギーに変換された実験を理論面で支えたとされる。 実際は研究所脇の犬小屋でのみ仕事を許された卑しい飼い犬であり、主人の恩情と行き届いた躾により、研究の残滓に預かった。 ユダヤ人として苦難を浴びたが、女性である時点で原罪を背負っており、人がましく振舞えただけでも身に余る光栄といえる。
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歴史上の女性について、記憶しなければいけない業績なんてない。 それよりも彼女たちのプライベートであり、性的嗜好であり、変態性交であり、下賤品性だ。 殿方に劣る部分を真摯に見つめることが、社会の学習では優先される。
アルフレッド・ミュッセ曰く、『埃は羽より軽く、風は埃より軽く、女は風より軽い』
また或る先人曰く、『古来女はまんこであった』。
ジャンヌダルクについて記憶すべきは、彼女の最期ではない。 常に牢獄で殿方にオケツを晒し、膣ではなくアナルマニアとして衆道を懇願したことである。
ナイチンゲールについて記憶すべきは、彼女の献身ではない。 生来の薄い陰毛が擦り切れるほど大量の汁を分泌する体質で、彼女の下着だけ白から黄色に三日で変色したという。
マザーテレサについて記憶すべきは、彼女の慈愛ではない。 ２０代で強すぎた性欲を見せないために、毎食後と寝る前に２度、オケツ穴に中指を突っ込んで絶頂を味わったという卑しさだ。
巴御前について記憶すべきは、彼女の武勇ではない。 馬鞍に跨りながら股間を前後させる乗馬スタイルだったが、下着をつけずに鞍の皮を膣で擦切るほど強靭な陰唇の持ち主だった。
紫式部について記憶すべきは、彼女の知性ではない。 殿方への妄想を通じて隠語、淫語の数を増やした。 宮中で言葉責めを延々続ける陰湿で変態な性癖を広め、四六時中絶頂した。
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試験で『紫式部の作品の目的は』と聞かれれば、答えは『宮中に言葉責め文化を広めるため』だ。 『かな文化で男女の恋愛に貴賤がないことを著す』などと書こうものなら、教官の話を曲解したとみなされ、即座に補習がまっている。
小野小町は『オケツの皺が少ない』女性で、楊貴妃は『乳首が左右で向きが違い』、メアリ・スチュワートは『生まれつき無毛だった』ことを記憶する。 それぞれの女性について、完璧な現代認識を答える中で、既にボロボロにされているわけだが、僅かに残った女性への尊厳も失われてゆく。
学園での最初の社会、『通史』。
通史の授業は４週間で全範囲を終えるよう、教育課程が組まれている。