餓えた女…、熟れた肉体-8
放っておいたらいつまでも舌を絡ませていそうな紗英からゆっくりと唇を離すと健太郎は紗英の首筋に口を寄せる。
「ぁあん…」
甘い吐息が鼻から漏れる紗英。首筋を吸い付かれた瞬間、イッてしまいそうなぐらいの電流が流れた。全身に鳥肌が立つほどにゾクゾクした。
「ぁあん…ぁ…、あ…」
目をギュッと閉じ顎が上がる。半開きの口から漏れる声が淫靡に響く。
首筋から異様なまでの色気を感じた健太郎。人妻の首筋の艶めかしさに頭がクラクラする。
(たまんねぇ…、物凄いフェロモンだ…。若い女には絶対持ち得ないものだ。熟した女にこそ備わるこのフェロモン…。たまんねぇ…。)
舌を出し首筋をゆっくりと執拗に舐める。
「んん…、んっ…」
膝から力が抜けそうだ。まるで蛞蝓が這うかのような感触に体全体がゾワゾワする。咽を経由し反対の首筋をも執拗に舐める健太郎。紗英は健太郎の体に強くしがみつく。紗英の首筋は健太郎の涎でベトベトになる。舐め尽くした痕跡に満たされる健太郎。背中に手を回し、浴衣の上からブラジャーのホックを外す。そして腰から尻に手を這わせ、浴衣をゆっくりと捲り上げるとパンティを掴み、ゆっくりと下げていく。紗英の足元に落ちたパンティ。健太郎は尋常ではない濡れを確認した。
(もうグッチョリじゃねぇか。まだキスだけだろ?ククク、こいつの肉体はジューシーだな。)
見て見ぬ振りをしながらゆっくりと体を起こし紗英の両肩を壁に抑える。
「藤間の体…ようやくお目にかかれるよ…。」
「ぁ…」
いよいよ衣を全て剥ぎ取られ、自分の裸体を健太郎に披露してしまう瞬間が来たと思うと体が強張る。そんな不安そうな紗英に微かに微笑み肩から手を離す。
「えっ…」
紗英は驚いた。なぜなら健太郎が帯を緩め身に纏う浴衣を脱ぎ、床に落としたからだ。
「!?」
紗英はとっさに顔を背け目を閉じた。
「目を開けてごらん?」
「で、でも…」
「いいから…。」
穏やかな声で囁く健太郎に紗英は戸惑い、そして恥じらいながらゆっくりと目を開けた。
「ぁ…」
逞しい男の肉体があった。普段スーツに隠されているその悠々しい肉体に心臓が激しくドクンと鼓動した。思わず視線を下げた紗英にさらなる慟哭が襲いかかる。その肉体に相応しい男性のシンボルが逞しく反り勃っていたからだ。視線を外すどころか見つめてしまうのであった。自慢のペニスをドキドキしながら見つめる紗英の表情を見てニヤリと笑った健太郎であった。