餓えた女…、熟れた肉体-4
しかし着信は止まらない。色んな女子社員達が我先に健太郎を抑えようと必死だった。
「しょうがない…。黙らせるか。」
健太郎は、もう疲れて寝てるから電話しないでくれるか?、と芹那にラインする。すると芹那から、ごめんなさい、もうしません。みんなにも言っておきます。おやすみなさい、と返答があった。するとあれだけひっきりなしにかかってきていた電話はピタリと止んだ。しつこくして嫌われるのを恐れたからだ。
(これからはこの女とたっぷりと肉体関係を深めて行かなきゃならないからな。他の女はなるべく切り捨てて行かなきゃな。)
健太郎は紗英との関係を考えると、ある意味他の女子が邪魔な存在になると考えた。現在21時。他の部下の男子社員にはこの旅行でお目当ての女子社員を落としてしまえとハッパをかけている。健太郎と言うお目当てを失った女子社員達は仕方なく男子社員と合流し楽しむ事にした。これはほぼ健太郎の思惑通りであった。あとは何組かが酔った勢いでセックスをしてカップルになってくれればなおいい。健太郎は悪役にならずして女子社員との関係を断ち切れる予定だ。今まで不要に思えてきた女子社員はずっと同じような事をして関係を断ち切ってきた。それが健太郎が評判を落とすことなく次々と新しいセフレを手に出来る理由でもあった。
「やっと落ち着いたわ。」
溜息をつく健太郎。紗英は健太郎のモテモテぶりを改めて感じた。
「やっぱモテるんだね、丹野さんは。」
「でもその方が男として魅力あるだろ?モテる男は女性を喜ばせるテクニックも知ってるからね。色んな意味で、さ。」
「エッチ、巧そうだもんね、丹野さんは。」
「試してみる?」
「え〜、やぁだぁもぅ〜」
酔い始めた紗英は笑いながらビールを飲んだ。エロ話に花を咲かせるにはいい頃合いだと見切った健太郎。
「あの飲み会からさぁ、旦那と何回した?」
健太郎が読んだ通り、エロ話に抵抗を見せる様子もなく答えた紗英。
「え??してないよ、1回も。」
「えっ!?マジ!?」
「うん。そう言うタイミングもないし、子供から離れる時間がないから。旦那と平日休みも合わないし。私も仕事復帰して疲れちゃって、毎晩ベッドに入るとすぐ寝ちゃうから。」
「そっか。じゃあ性欲は収まったんだ。」
紗英は恥ずかしいぐらいに赤裸々に本音を口にする。
「ううん?欲求不満は逆にどんどんたまってるよ。ベッドに入って寝るまでいつもエッチな事考えてる。それが唯一の欲求不満解消かなぁ…。」
酔いでトロンとした表情でそう口にする紗英の色気は半端ではなかった。