Thank you.-4
少し黙って考え事をしていた乃恵が
「岡部先輩。1つ質問があります」
「ん?」
「岡部先輩は女の子が嫌いというわけではないんですよね」
「まぁ・・・」
いきなりなんだ?
「では、私とキス1つしないのはなぜでしょうか?」
「は?」
何、いきなり言ってるんだ?
「今までの彼女とはキスはしたんですよね?」
「まぁねぇ」
キス以上の事もしてたけどな・・・
「私にはキスをしたいと思わない、という事なのでしょうか?」
「・・・・」
いきなり、何を言い出すのかと思ったら。
俺はなんだか乃恵が可愛くなって笑った。
「乃恵の事は、女の子として可愛いと思うよ。
乃恵には分からないかもしれないけど、山田にからかわれる程度には
大事にしてるつもり」
「・・・・」
「乃恵と付き合ってからは誰とも寝てない」
「え?誰とも?寝ていない?」
「ん?それじゃ駄目か?」
そういって顔をのぞきこめば
「岡部先輩って鬼畜ですね」
なんてさらりと言う。
は?キチク?
「それって今までは、愛のない女の子とセックスしてたって事ですかっっ?」
「乃恵。セックスって。女の子がはっきり言うなん・・」
「どんな言い方しようと同じですっ!」
「はぁ」
「最低!」