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窓際の憂鬱
【制服 官能小説】

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窓際の憂鬱-7

(静かに・・・そっと隠れて・・・)

女が木に低く掴まって、そのお尻に男性が腰を衝きいれる。
服は着けているみたいだったが捲くり上げられたおっぱいがはみ出しているのが見えた。
いずれもまだ若い人同士のように思えた。
私たちぐらいの高校生のカップルかも知れない。
なぜならば、大人だったらうちに帰って好きなだけセックスすればいいのだ。
あるいはここはまた違う雰囲気がする。
どこかの奥さんと別の男性。妻子ある男と愛人みたいな・・・
古めかしい言葉にすれば「不倫」の場所みたいな異様な雰囲気がお社の周りを包む。

羽田は身を低くしてゆっくりとそのカップルに近づいてゆく。

(もう、よしなさいよ・・・)

そういう私も胸は高まり、またどうしてこの連中とここにいるのだろうとも思った。

「なあ、俺たちも見るだけじゃさあ・・・」

木の根元に映画のアメリカ兵みたいに三人隠れるように座り込んで羽田がいう。

「イヤか?一回だけ・・・」

「ふぅん・・・」

イヤとも言わない。してもいいとも言わない。
お祭りの夜にここがこんな事になってるなんて、私は知らなかったけど羽田たちがセックスの相手を探していた事は始めから気づいていた。

そう深く考えてはいなかった。


テーブルにはあの人が煎れてくれた苦いコーヒーが乗っていた。
私は木箱に腰を下ろし、あの人はまた窓際の椅子に座って海を眺めていた。
セックスの相手が来るのを待っている事が私にはもう分かっていた。

「どんな感じですか?・・・その、セックスって・・・」

私の問いかけにあの人は振り向いて、しばらくおいてから黙って微笑んだ。
その日の空は曇っていて、置き去りにされた私の問いかけが灰色の海に溶け込んでいった。
言葉にしても分からない事だという事だったのだろうか?
それともあの人も女なのだから、私の興味については頷けるという答えだったのだろうか?

そんな私はきっと、あの人がお金でセックスをする人だと心のどこかで蔑んでいたのかも知れない。
そんなつもりはなかったのだけど、つまり慣れている人に聞いてみたかったのだった。
こんな事はきっと、あの人にしか聞けない事だったろうし、もっと掘り下げて私はあの人の事が知りたかったのだと思う。


深くは考えていなかった。
いつも私はそうなのかも知れない。
相手は二人で私はひとり。二人を順番に相手するのだろうか?
羽田はそのまま私を抱き寄せてキスをする。
今から思えば、粗雑なキスだった。そりゃそうかも知れない
私もキスは初めてだったのだから・・・

木立の根元に腰を低く落としたままの態勢でどうにもぎこちない違和感があった。
いつの間にかおっぱいを揉まれているのだけど、そこじゃない気がする。
初めての相手なんて、きっと誰でもいいような気がした。
それはたぶん、あの女の人が相手を選ばなかった事を心のどこかに留めていたからそう思ったのだろう。

私はもう完全にお尻を地面につけてしまい、羽田はそれを抱き起すような格好で肩を抱きしめた。
首筋に荒い鼻息がかかり、時折そこは唇の湿っぽさに撫でられた。
おっぱいはぐにぐにと揉まれていたが緊張して感じる域ではなかった。
それでも私はもう、なるように身を任せるしかないような気持ちだった。


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