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窓際の憂鬱
【制服 官能小説】

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窓際の憂鬱-6

秋祭りの晩。
私は仲良くしている中学の同級生と見物に出かけた。
普段はこんな時間にもなると真っ暗で誰も寄り付かない神社も夜の闇に浮かぶ別世界のように見える。
屋台もたくさん出て、海上の安全と大漁を祈願するお神楽も奉納される。

「よう!」

そこでばったりと出会ったのはあの羽田だった。
連れの男の子は高校の友達なのだろうか、見覚えのない男の子だった。
羽田は相変わらずの丸坊主頭だったけど、私には彼女の事を思い出して、それが懐かしく思える。
一緒の友達もクラスは違ったけど、小さな中学なので顔ぐらいはもちろん知ってはいる。
むしろ、地元のお祭りといえば挨拶を交わすかどうかは別にして、どこを見ても同級生だらけなのだから珍しくもない。

羽田は「ちょうどふたり同士で合流しようよ」みたいな事を私たちに持ちかけたけど、応じなかった。
おおかた、出会う女子に片っ端からそんな事を持ちかけているのだろう。
それからしばらくして、私たちも「もう帰ろうか」という事で帰路に就き、途中でそれぞれに別れた。
村のお祭りなんて垢抜けしないし、高校生にもなればときめきもない。そろそろ飽きた頃ではあった。

それから私はまた来た道をひとり戻る。いた!羽田がまだ境内を歩いていた。

「おう!どうした?ひとりか?」

「はぐれちゃった・・・見なかった?」

「ふうん・・・電話は?」

「電源切れてて繋がらないのよ。もう帰っちゃったかも・・・」

羽田が彼女の携帯を知らないと思う。もちろん、私も羽田の番号など知らないのだから。

「一緒に探してよ。」

羽田は連れの男の子の方を見て伺う。
しばらく一周りを探してくれたが見つからない。見つかるわけはないのだ。

「きっと、帰っちゃったね。」

「これからどうするよ?」

「うん、どうしよかな・・・」

「それよかさぁ、裏の方見にいってみないか?」

「ウラ!?・・・山でしょ?」


どこでも構わなかったのだけど、まさかこんな事になってるとは思わなかった。
神社の裏側には高台の海を見渡すところに水神様が奉られていて、細い遊歩道になっている。
ここは何度となく遊びに来ていて知っているけど、ぐるり回ってまた神社に戻る。

遊歩道は外灯に点々と灯されて迷う事はなかった。
人通りも少しはあったのだけど、神社の人いきれに比べるとここは疎らな感じだった。
上り詰めると水神様のお社(やしろ)がある。

(おい、こっちだ・・・)

雑木林に紛れてそっと近寄れば、少しまだ距離はあったが男女が絡む姿がはっきりと見えた。
浴衣を脱ぎ捨ててしまって、二人とも素っ裸で重なり合っている。
暗いので誰だかまでは判別できない。
後ろの方でも「あはぁ・・・あはぁ・・」と嬌声が微かに漏れて聞こえた。


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