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調教学園物語
【調教 官能小説】

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〜 木曜日・強制 〜-1

〜 33番の木曜日 ・ 強制 〜


 教官の小水で味付けされた昼食を済ませ、律儀に登校服に着換えるクラスメイトが数人。 食器を片付けてから教室をでてゆく。 教室を出る場合は紐状の衣装をつけなければ、休み時間といえども、いつ叱られるか分からないのだ。 私もそんな1人である。
 行く先はトイレだったり、廊下だったり。 恥ずかしい排泄にしても、歪な薫りが漂う廊下にしても、教室でずっと座っているよりかは気分転換になる。 まだクラスメイト同士でお喋りするまではいかないけれど、何人かとは――例えば22番だったり、30番だったり――すれ違いざまに『がんばろうね』だとか『お疲れ様』だとか、労(ねぎら)いの台詞を小声で囁けるようになった。

 お腹が少し張ってきたので、私は廊下の突き当たりにある『牝用トイレ』にいった。
 便座の上に爪先立ちし、開け放ったドアから滴の垂れる股間を晒す。 小水後の陰毛についた水滴を、腰をふって落としていると、

 ピン、ポン、パン、ポーン。

 初めて耳にするチャイムだ。 続いて甲高い合成音。

『Cグループ2組の生徒に連絡します。 6限はモニタールームで講義を行います。 始業5分前までにモニタールームの各自のブースにゆき、席についておくように』

 2号教官の口調だった。 校内放送、そういうのもあるのか。 

 教室に戻り、学園配置図を確認する。 モニタールームはA棟の3Fにあった。 補習室が並ぶ廊下の向かい側に大教室が4つ並ぶ。 それぞれドアの上にプレートがかかっており、『視聴覚室』『パソコン室』『サーバー室』『MR』とある。 よく見れば『MR』の上に小さく『モニタールーム』とルビがふってあった。

 登校服に着換えているため、私はそのままモニタールームへ行くことにした。 どうせマスターベーションを強要されるのだから、早く着いてもいいことなどなさそうだけれど、どんな部屋なのか気にかかる。 少しでも早く席について、落ちついて心の準備をしたかった。

 C棟2Fに降り、渡り廊下を歩く。 誰ともすれ違わない学園の廊下は静かすぎてドキドキする。

 A棟に移り、階段を上る。 と、上ったすぐ隣に『補習室』の看板があった。

 2号教官の要求に応えられないままだと、私達はこの部屋に送られることになる。 しかも私は、確実に教官が求める水準に達していない――思わず俯き、部屋のプレートから目を背けて通り過ぎた。

 反対側の大きな教室の1つでは、前後のドアが空いていた。 『MR』だ。 恐る恐る中を覗く。 まだ誰も生徒は来ていないようだ。 

 『MR』の構成は、私の想像した部屋とは全然違っていた。 教壇と蓮向かいに机が並ぶ配置ではない。 皮張りの椅子、そしてモニターが据えられた机が、木製の壁と黒いカーテンで覆われた『ブース』に並ぶ。 1,2,3,4……それぞれの『ブース』には番号がふってある。 部屋の中には併せて35個の『ブース』が並んでいることから、1人につき1つの『ブース』が割り当てられているんだろう。 幼年学校時代に社会資料集で見た施設――かつて旧世紀末に流行した『まんが喫茶』の個室――を簡易化したような、寛ぐことさえできそうな趣を感じた。

 私は『33番』のブースに入った。 周りから見えない、私だけの空間。 誰からも直接見られていないことが新鮮で、何だか逆に落ち着かない。 皮の椅子は立派すぎるせいで、これもまたリラックスと対極的に緊張する。 天井を見上げたり、モニターの裏を覗いたり、モゾモゾもそもそしているうちに、他のクラスメイトが入室する気配がした。 ブースにある卓上時計は13時10分。 5限開始が25分なので、そろそろみんながやってくる頃合いだ。 

 時間に遅れてくるような度胸など、誰一人持ち合わせていない。 計ったように重たい足取りが教室に響く。 みんなの足音に耳を傾けながら、私は静かに深呼吸した。 

 スー、ハー、スゥー、ハァー……。
 
 食事をして、昼休みを経て、少しだけ身体も心も落ち着けられたように思う。 どんな指示があったとしても、私は自分に出来ることを精一杯頑張るだけだ。



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