スカートの中の秘め事-4
「・・・・・・っ!」
奈緒子のいじらしく控えめな肯定に、野田は胸が熱くなった。
「はぁっ・・」
野田は奈緒子の体を抱きしめると、天を仰ぎ溜め息をついた。
「溝口・・俺も・・」
腰の動きはゆっくりと速度を上げてゆく。
熱い。
擦れるそこが熱い。
胸が熱い。
顔が、指先が、吐息が。
そして、脳が――――――
すべてがとろけそうだ。
奈緒子は肩にしがみつき、野田は奈緒子を抱きしめ、お互いがお互いをつよく求めていた。
「・・・っく・・ッ!」
やがて野田が息を詰めると、ショーツのウエストゴムから自身を突っ込むと、その精を放った―――。
「ん・・ンン・・ッ・・」
肩で、まだ熱に浮かされた声がする。
そうだ。
奈緒子は、まだ達していない。
野田は我に返ると、奈緒子の脚を開いた。
ショーツの横から指を入れ、こんこんと湧き出る泉に中指を沈める。
「・・・ッ!」
奈緒子の背中に力が入った。
野田は中指を横へぐいと引くと、蕾がわずかに開く。
すかさずそこへ人指し指を詰め込んだ。
(キツいな・・)
2本の指を左右へねじりながら抜き差しを繰り返す。
「溝口、2本入った。わかるか?」
「あっ、は・・っ、・・あぅ・・っ」
奈緒子は苦しげに声を漏らす。
絶頂が近かったこともあり、蕾が幾度も指をきゅっと締め付ける。
「苦しいか?でも、ほぐしておかないと、辛いぞ?・・わかってるんだろ?ココに何が入るのか・・」
――――苦しい。
体内に侵入するときの、傷口にふれるような熱さ。
奥へ突き進むたびに下腹部に伝わる圧迫感。
――――苦しくて、熱い。
熱さのなかに、少しずつ、甘い疼きが生まれる。
この感覚は、わかってる。
漏れる声を抑えるように、ふたたび肩に顔をうずめた。
「ん、ふゥ・・ッ、んッ、んくっ、ンン・・ッ」
苦しげな声が艶を帯びてくる。
突き上げるたびに背中が跳ねる。
触発されるように、一息ついていた野田の欲望が力を取り戻す。
耳元にこだまする奈緒子の声に、自身の溜め息が混ざる。
「はぁっ・・野田っく・・も、・・だめ・・」
限界が近いことを、奈緒子は蚊の鳴くような声で訴える。
耳元でささやく声とかかる吐息に、野田は頭にカッと血が上る。
「・・・わかった」
指のピストンを早め、親指の腹で肉芽を擦ってやると、奈緒子の体に力が入る。
身体が仰け反り、声が漏れそうになると、野田が背中を抱きしめて頭を肩口に押し付けた。
奥まで叩き込まれる衝撃を受けるたび、脳がスパークするような感覚が走る。
激しく擦られる肉芽に、思考にもやがかかる。
あふれる蜜は、野田の指を伝い、ぽたぽたと滴り落ちる。
やがて奈緒子は、野田の腕のなかで堕ちた―――――。
***
「・・下着、汚しちゃったな。」
しなだれる奈緒子の背中をなだめるように撫でながら、悪い、と謝る。
ポケットからティッシュをさぐっていると、奈緒子が弱々しい声をあげた。
「どうして・・?」
「え?」
「どうして、私なの?野田くんには、女の子なんていくらでもいるんでしょ?」
ぴたり、と止まって考える。
「・・さぁ、なんでだろうな。」
「ん・・っ」
言葉を濁して、ショーツの中で混ざった男女の体液をぬぐうと、奈緒子がピクリと小さく震えた。
その仕草にふたたび火がついた熱を、野田は気づかないふりをして誤魔化した。