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淫靡なる楽譜
【二次創作 官能小説】

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淫靡なる楽譜-2

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――――遡ること1ヶ月前、


ローザリア王国主催の大規模な狩猟が開かれ、

7日間の開催期間中に王国の主だった領主やその夫人そして家臣達が一同に会した。


大平原を多いつくすような天幕群の中には夫に同行して狩猟に参加したディアナの姿もあった。



そして3日目の夜、
偶然ディアナは自らと寝室用天幕を別にしていた夫ナイトハルトが、

周りを気にするように単騎馬に乗り、どこかへ向かうのを目撃したのである。


何となく嫌な予感を覚えつつ、天幕の垂れ幕越しに走り去っていく夫の後ろ姿を目撃するや、

ディアナは素早く身支度を整え、世話役の侍女にも口止めして、自らも馬上の人となり、夫の後を追ったのである。


満月が夜の大平原を煌々と照らす下を進むナイトハルトが向かうのは、

天幕群の外れにある小さな森の奥、
隠れるようにして佇む緑色のこじんまりとした天幕であった。

遠目から夫の馬が天幕の前に繋がれているのを確認すると、

ディアナも馬を降り、
足音を忍ばせ夫の馬にも気づかれぬよう天幕の背後に回り、
明かりと人の気配のする幕の切り目から中の様子を伺った。



天幕に空いた微かな切れ目からは、天幕内の限られた場所しか見ることはできない。

だが辛うじてベットの一角と、そこで行われている出来事は確認することができそうだった。

ただベットの周囲には、薄い緑色の生地でできたカーテンが幾重にも垂れ下がり、
薄暗いランプの光の加減もあって昼間のようなはっきりした視界とはいえない。

だがそれでもベットの縁に腰かけて背中をこちらに見せる灰色の髪の長身の男と、
その彼の上に股がるようにして密着している金髪の長身の女性の姿は確認できる。



うっとりとした潤んだ瞳で目の前の男に絡み付く女。

その顔にディアナは見覚えがあった。




(まさか・・・・・シフさん!?)




他ならぬ弟アルベルトの妻であり、現在はイスマス城主夫人という肩書きを持つバルバル族の女戦士シフ。今回の狩猟には夫の代行として参加していたことは聞いていた。


実際アルベルトの結婚式以来あまり顔を合わす機会もなかったが、

目の前にいる弟の妻を見間違えるはずもない。

しかしシフはナイトハルトとは馬が合わず、敬遠していたとさえ聞いていた。



そんなシフがまさか夫らしき男に自ら身体を密着させているとは、
さすがのディアナも予想外の展開に言葉もなかった。


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