秋月さんで童貞喪失、そして……-3
エピローグ
三年後、僕たちは結婚した。
すっかり彼女の虜になった僕は秋月さんを毎晩呼び、セックスに耽ったのだ。
その結果は明らかだった。
子供ができたのだ。
父親は、僕が跡取りで若過ぎることもあり、秋月さんにお金を渡して収めようとしたが、僕は秋月さんが好きだったし、何よりセックスの技がすごかったので、結婚を強く主張した。秋月さんも子供を下ろすことに抵抗があるようだった。
だが、結婚して子供が生まれてしばらくして、僕はハメられていたことに気づいた。
秋月理央は僕の家の財産目当てでメイドになり、僕とセックスしたのだ。
理央はそのことをはっきりと認めなかったが、事あるたびに
「あの時のあなたって早かったわよね。三秒とかって信じられない。今でもかなり早漏だけど、笑いをこらえるのが大変だったわ」
と、からかってくる。
本が好きだというのもウソだったようで、結婚してから本を読むのを見たことがない。
よく考えてみれば、オマ×コがいやらしかったのも、テクニックがすごかったのも相当遊んでいたからだろう。
僕は完全にダマされた。
「あなたぁ、今夜はお友達と食事をして帰らないから」
寝室の鏡台の前で化粧をしながら理央が言った。
お友達というのが男であるというのはわかっている。
おそらく体の関係もあるだろう。
ベッドの中で僕の粗チンや早漏のことを笑っているに違いない。
「そう言えば、あなた、私のショーツでオナニーしてたわよね?」
高級ブランドバッグを肩に掛けて寝室から出て行こうとした時、理央が言った。
パンティオナニーのことも理央がたびたび出してくる話題だ。
これには何も反論できない。
「これ、さっきまで穿いてたショーツだけど、よかったら使って」
理央がポケットから赤いショーツを取り出してベッドに放り投げた。
「じゃあね!」
理央が部屋から出ていくと、僕はパンティを手に取った。
淫乱な悪臭とけばけばしい香水の匂いが鼻を突く。
それはただの赤い布きれで、以前のような感激も興奮もなかった。
メイドに手をつけることも禁止で、もし浮気したら、莫大な慰謝料をとられて離婚ということになっている。
女というのは怖ろしいものだ。
清楚なふりをして、裏ではとんでもない本性を隠している。
僕はつくづくそう思って、ため息をついた。
おわり