『Twins&Lovers』-27
「ナ、ナツ……ナツのも、見せてよ」
リョータは、腰に来る痺れに辟易しながら、ナツキに呼びかけた。
「うん……じゃ、リョーちゃん、仰向けになって……」
「う、うん」
そうして二人は、お互いの股間を見せ合う状態で向かい合った。
リョータの外性器は既に剥き出しになっていたから、あとはナツキが持っている女の部分を曝け出すだけだ。そして、リョータの目の前には、スカートに隠れたナツキの臀部がある。
考えてみれば、幼い頃にはさんざん裸の付き合いもあったはずだが、どうして今はこんなに淫靡に見えるのだろうか?
「わっ…くわ……」
リョータは、我ながら間抜けな声をあげた。
「ナツキ……」
また、自分の獲物をナツキに握られたらしい。なんだか、ナツキに主導権も握られているようで、悔しい。
「あっ……」
今度は、ナツキが声をあげる。リョータが、スカートの裾を背中までずらしたのだ。
白い下着が、リョータの目の前に鎮座する。目指すその中心は、うっすらと汗ばみ、かすかに透けていた。
「うわ……」
それだけで、リョータの心は昂ぶった。下半身に、体中の血液が集まる。
「わぁ……すごい、これ……びくびく……」
ナツキがつく感嘆のため息。その息を股間で感じ、リョータはますます高まる。
「ナツ、見るからね……」
そして、リョータはナツキのショーツに手をかけた。
初めて目にする、女子の秘部が、すぐそこに――――。リョータの動悸は、臨海を越える。
「リョ、リョーちゃん……」
そして、ナツキもまた、初めて意識して晒す自分の外性器に、少しだけ不安を感じながら、見られることへの期待に胸躍っていた。
「………あっ」
既に濡れてしまっている花びらが、いま、リョータの目に晒されて――――……』
「あっ、やばっ……早すぎ……くぅ――――――っっっっ!!!」
びくびくと、絶頂に体が震えた。
ひとみは、小説の世界に引き込まれ、熱く火照った身体にたまらず、それを慰めようとして、ショーツの上から愛撫を始めていた。厚手のショーツにもかかわらず、染みを感じるほどに濡れていたその部分は、わずかな愛撫にも敏感に反応してしまった。
ものの弾みで、淫核を親指で弾いたときに、膨大な電流が身体を駆け巡り、そのまま感電したかのような勢いで、ひとみは何も抵抗できずに性の頂を踏破してしまったのだ。
「は――――ぁ、はぁ、はぁ、はぁ………」
四肢の力が抜け、手にした文庫を枕もとに置いて、ひとみは絶頂の余韻に浸る。覚えている限り、自己最速のエクスタシー。
「はぁ、はぁ、はぁ、ふぅ………」
我ながら、恥ずかしい。発情真っ盛りのネコみたいで。
(うぅ〜、勇太郎………)
なおも、火照りが静まらない自分の性欲を持て余してしまう。
欲しい、欲しい、欲しい。渦巻く卑猥な情念が、ひとみの身体を責め苛む。
(決めた!)
今日も、彼の寝込みを襲うことに決めたらしい。とりあえず、勇太郎くんには合掌しておいたほうがよさそうである。