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紡ぐ雨
【SM 官能小説】

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志津絵-15

 志津絵は男と共に、ある会社へ行った。
応接室に通され、腹の出た中年男と会った。
 男は架空の儲け話を持ちかけていたのだ。金を搾り取るための詐欺を働いていた。
話をしている間も、相手の男はちらちらと志津絵を盗み見る。
「何しろ滅多に出る話ではないので、まずはあなた様のお耳に真っ先にと思いまして」
男は言葉巧みに儲け話をでっち上げていく。
「ですから、ここはひとつ場所を変えてゆっくりとこの続きをいたしましょう。この通り私の秘書も同行しておりますから。いかがですか?お近づきに酒でも交わしながら」
志津絵は言われた通り、深々と頭を下げた。胸の谷間が相手に見えるように。

 酒臭い息が志津絵にかかる。志津絵は顔を逸らしてそれに耐えた。
ぶよぶよとした体がのしかかってくる。汗の浮いた顔で、志津絵の乳房にむしゃぶりついていた。
志津絵は声を上げ、演技を続ける。
「あんたみたいな美人に相手してもらえるなんて」
男はうわごとのようにつぶやくと、鼻息を荒くして志津絵の陰部に吸い付いた。
「ああん……ああ、お上手ですわ……私、こんなの初めて」
「そうか、そうか」

志津絵は体をくねらせながら天井を見ていた。
男なんてみんな同じだ。乳を吸って股に顔を突っ込んで、貧弱なモノで突いて終る。
こっちが感じているかどうかなんてどうでもいいんだ。
「あんたがこんな風に体をかけてまで進める話なら、考えると彼に伝えてくれ」
 腹に圧迫されそうになりながら、志津絵はいやいやペニスをくわえた。
「あら。これはお仕事ではありません……社長には内緒で私が勝手に。だって、私あなたのような貫禄のある方に弱いんですもの」
「そうか、そうかね」
志津絵の上になり、肉をだぶつかせながら腰を振った。
「あんた、最高だ。いい体だ」
「あん……ああ……」
志津絵の半開きの唇にヌラヌラした男の舌が入り込んで来た。そしてあっという間に男は果てた。

 そんな詐欺行為を繰り返し、男は4人の重役クラスからまんまと大金をせしめた。そのたびに志津絵は娼婦まがいの行為で男を手伝って来たが、どこまでもうまく行くわけがない。
いつまで経っても出資金の還元がないことに騒ぎ出し、被害者が複数いることで騒ぎは公になった。
そろそろ名古屋では稼げないと、東京に逃げようとした直前、男は金と共に行方がわからなくなり、数日後水死体となって川に浮いていた。
「次はあたしが殺される」
志津絵は部屋にあるだけの金をかき集め、東京行きの汽車に飛び乗った。


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