半獣奇譚-6
「あぁ・・あぁ・・・ちょっと、じっとよ。じっと・・・」
「嫁に入って 三年子なきは去れ」といったが私には子ができなかった。
主人はいずれ養子を迎えて家督を継がすといっていたが、結局はその嫡男がいない理由から会社は身内に手渡されてしまった。
だけど、もしすると子ができないのは主人に原因があるとは今まで考えなかったのだろうか?
そのもしもが疑わしかったから、私は朔日丸を飲んでいるのだ。
あれを飲むと気分が悪い。でも、もしこのままクマと交尾・・・情を重ね合ったらいつか私は半獣の子を宿したりするのだろうか?
あいたた・・・しばし、他の事を考えてパンパンに膨らんだ膣孔が慣れるのを待とうとしたがそう都合よくはならない。
子を産むというのはこれどころの騒ぎではないのだろう。
「クマ・・・あなたのはちょっとキツくて辛いわ。一度抜いてご飯食べたらもう一回しましょうよ。」
「奥様、お生憎ですが犬のそれは一度入れたら破裂するまで抜けなくできてございます・・・」
「ホントウっ!!」
髪の毛が逆立った。この詰まった感触も悪くはないけど、クマが破裂する前に私の筒が破裂してしまう。
「じゃ・・じゃあ、ゆっくり・・ゆっくり動いてみて・・」
額を汗が噴出す。
腋の下からも汗がたらりと腕を伝ったけど、それよりも膀胱を押されて少し漏らしてしまってる事は気がついてない事にしておこう。
「うんっ・・うんっ・・ぅんっ・・」
膣壁がごりごり擦れて悪くはない。
それよりも押し上げられた子宮が果敢に反撃に出るがおそらくはこっちがつらいのだろう。
どうせポタポタと漏れてしまっているから、少しでも負担を軽くしようと尿道を開いてしまったが関係なかったみたいだった。
それでも力みが抜けて、いくぶん軽くなったと思った途端に激しい震えが子宮を揺らして、根こそぎ気を持ってかれてしまった。
「あぁ、イクっ・・イクっ・・ぅ・・っ・・・」
はしたない声はご近所に響き渡るかと思って、こんな時に赤面する。
もう、この世に怖いものなど何もないような気分に浸った。
ボンっ!・・・と突き出すとそれは繋がった箇所からびゅうびゅう漏れ、クマが体を離した途端に陰部からボタボタ流れ落ちた。
「はぁ・・はぁ・・気持ちよかった?・・・」
「私も初めての事で・・・どうなるやらと思いましたよ。」
クマは七年うちにいて、思えば交配した事はなかったのだ。
なんと、すまない事をしてしまったのだろう・・・野良の犬ならば好き放題できたのだろうに。
それは今の私のようにも思えた。
主人を亡くして少しの資産を受け継いだばかりに牝犬と化して、言い寄る誰とでも交配する・・・