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たぎる
【その他 官能小説】

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たぎる-5

(5)


 制服姿で朝の食卓についた紗枝と正彦の様子を窺いながら、木綿子は昨夜からの体の火照りを引きずっていた。
 ゆうべのオナニーはかつてないほどの絶頂となった。貫く快感に気が遠くなり、差し込んだ指はいつの間にか2本になっていて、何度も締め上げてのけ反った。いつもなら心地よい脱力感とともに寝入ってしまうのだったが、熟睡出来ずに何度も朦朧としながら目を覚ました。疲れて眠ったのは明け方のことで、うっかり寝過してしまった。

「ごめんね。寝坊しちゃって、お弁当作る時間がなくて。何か買って食べて」
2人に千円ずつ渡すと正彦は大喜びだった。お金を浮かせてコミックでも買うのだろう。
「たまにはいいよね」
紗枝も朝から快活だった。

(いまどきの子はこんななのかしら……)
とても昨夜セックスをした姉弟とは思えない。後ろめたさや恥じらいなど微塵も見えないし、肌を合わせて燃えただろうに、その名残もない。
 気がつくと紗枝の腰回りや胸元に目をやっていた。そういえば艶めかしさが増したように見えてくる。年頃だから当然のことなのだろうが、セックスによって熟した体に思えてきて居たたまれない気持ちになってくる。

「お母さん、具合悪いの?」
紗枝に言われて視線を外した。
「え?なんで?」
「何だか元気ないみたい。寝坊なんて珍しいし」
「別に、どこも悪くないわよ。そろそろ時間じゃない?」
正彦がバッグを手に立ち上がると紗枝も後に続いた。

 紗枝の言葉が残った。深い意味はなかったのだろうが、心の内を覗かれたようで不快だった。
(何か感じたのか?)
紗枝の『女』が何かを察したのだろうか。……
(考え過ぎだ……)
笑おうとしたが頬が強張った。

 木綿子は2階へと昇っていった。膝がかすかに震えていた。
 紗枝の部屋に入った時、生臭いにおいを感じたのはおそらく気のせいだろう。

 ベッドの布団は整えられてある。
(ここで……)
布団をそっと捲る。手を触れると温もりが残っている。ついさっきまで寝ていたのだからそれは当然なのだが、2人が肌を合わせたかと思うと痛いほど胸が締め付けられた。痕跡をさがしたが特に見当たらない。
 布団のにおいを嗅ぐと汗臭さとかすかな甘い香りがした。
(正彦……)
ベッドに寝ると同時に下着に手を入れていた。

「ああ……」
搾り出されるように愛液がとめどなく出てくる。
(あたしよ、あたし。紗枝じゃないのよ)
ああ……ここに正彦は、紗枝と一緒に、紗枝を抱いた、重なって、
(1つになった、なったのね!)

 昂奮しているのに達しなかった。陶酔しかかると嫉妬と怒りが割り込んでくるのである。目を閉じ、クリトリスを撫でてみたが頭だけが醒めていく気がした。
 指はぐっしょり濡れている。枕もとのティッシュを抜き取って拭った。
(おや?)
箱から何か覗いている。
(!……)
何なのかすぐにわかった。
(コンドーム……)
連なったものを折りたたんで箱の角に入れてあった。

 生々しい現実が押し寄せてきていた。
屑籠を見たのはもしや昨夜のものが、と思ったからだが、空であった。
(持って出たのね……)
どこかに捨てるんだろう。……何事もなかったようににこにこ笑っていた紗枝の顔を思い浮かべているうちに今度は嫉妬が疼きにつながった。

 息を弾ませながら正彦の部屋に行き、
(我慢できない)
服を脱ぎすてて全裸になると転がるようにベッドに横になった。そしてすぐに気づいた。
(温もりがない)
2人は一晩身を寄せ合っていた。……紗枝と……。
 体にも心にも火がついた。

 両乳房を揉み上げ、乳首を指でさする。
『正彦……舐めて……』
『いいの?お母さん』
『お母さんじゃないのよ。いまは木綿子。木綿子って呼んで』
『木綿子』
彼の熱い息が乳房に吹きかかり、濡れた唇が乳首を捉える。
『ああ!いい!』
舌が絡んでくる。
『感じるぅ』
『気持ちいい?』
『いいわ、いい。揉んで、舐めながら揉んで』
響く。性器にジンジン響く。
 舌は乳輪をなぞったり円を描いたり変化を加えてくる。
『正彦……上手ね。どこで覚えたの?』
黙っている正彦の頭を抱えて自分の胸を押し上げた。
『紗枝にもしたんでしょ。したのね。もうだめよ。あたしだけにして』
『わかった。もうしない。……木綿子』
『ああ!いい子、いい子よ』
唇が先端を挟み、そのあと一気に吸い上げてきた。
もう、だめ……。

『今度はおまんこよ』
正彦が開いた脚の間に顔を寄せてくる。
『見える?』
『よく見えるよ』
指でクリトリスを剥き、硬くなった突起を露にする。
『ここよ、ここ』
舌先がツンと突いた。
『あうう!正彦!』
頭の中がぐるぐる回る。下腹部に熱い快感が広がっていく。
 彼の舌はコリコリのクリを弾き、ぬめりの溝へと浸った。

『入れて!入れなさい!』
『入れるよ、木綿子』
ああ、硬いペニス!
『正彦!』
『木綿子!』
ああ、抉ってくる。
『どう?紗枝とどっちがいい?』
『木綿子のほうがずっといい。すてきだ』
『もっとよくしてあげる。気持ちよくしてあげるわよ』
木綿子は腰を煽り、締め上げる。
『ああ!感じちゃう!出ちゃうよ』
『いいのよ。中に出していいのよ』
『いいの?出るよ、出るよ』
『出して、出して!』

 木綿子はわずかな時間失神していた。起き上がってみると夥しい蜜がシーツに染みていた。

 
 


 
 
 



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