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“魔”の代償〜狙われた人妻事務員〜
【熟女/人妻 官能小説】

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藤間紗英の現在まで-1

 今から17年前の事である。
 「今日からお世話になります藤間紗英です。宜しくお願いします。」
深々と頭を下げ社員に挨拶した紗英。太ってはいないがポッチャリ系のそこそこの女であった。高校上がりの社会人…、まさにそんな感じであった。当たり障りのない性格でさほど人気があった訳でもない。
 「オッパイはデケぇな!」
男性社員からはそんな印象で、たまに可愛いと言う男性社員がいるぐらいであった。
 それから5年もすると入社当初よりも化粧も上手くなり体つきも絞れて来た。少しずついい女と感じられるようになる。
 男性社員達の見る目が少しずつ変わって来た頃、どからともなく紗英の噂が聞こえてくるようになる。
 「どうやら津田建設の彼氏がいるらしいぞ?」
誰かがその情報を持って来た。
 「え〜、マジ〜?じゃあ手、出せねぇじゃん。」
津田建設はこの会社、北村工業の得意先である。下手に手を出してバレた時には取引自体危なくなる。男性社員はいい女になって来た紗英に手を出す事を自粛せざるを得なかった。そうなるとその悔しさからついつい紗英の悪い噂を聞きつけおもしろおかしく騒ぐようになる。
 「藤間紗英ってさぁ、よく海にナンパ待ちしに行ってたみたいだぜ?彼氏もその時に出会ったらしいよ?」
 「マジ??じゃあヤリマンじゃん!」
 「ヤリまくってたから最近妙にいい女になってきたのか。納得。」
 「酔うと妙に騒がしくなって嬉しそうに男とはしゃぐもんなぁ!」
陰でそう騒いでいた。とは言え当たり障りのない性格だ。特に紗英を恨んだり毛嫌いする社員は誰もいなかった。ヤれない悔しさを晴らしてあるだけであった。ただいい女とは仲良くなりたいのオスと言うものだ。積極的に紗英と話そうとする男性社員は増え、いわゆるチヤホヤ状態が続いた。
 そして紗英は25歳の時に津田建設の彼氏と結婚した。これでもう完全に殆どの男性社員からヤル対象から外れた。すぐに妊娠、出産となった為、男性社員達はただの会社の事務員さんとして紗英と接するようになる。
 しかしそんな中、係長の 丹野健太郎だけはみんなと違う目で紗英を見ていた。結婚から出産を経た紗英を女としての対象から外す男性社員が多い中、健太郎だけは熟していく女の色気を敏感に感じ取っていたのであった。まさに日増しに胸の高鳴りは大きくなって行った。もちろんそのような素振りは見せはしないが、紗英の事を考えると性欲を刺激されてどうしようもなかった。
 紗英が30歳を超えた頃、その色気をようやく他の男子社員が気付くようになる。肩まであった髪をボブカットにした紗英。主婦をしているとなかなか髪のケアが大変だと言う理由だが、髪を少し染めボブカットになった紗英をたまらなく感じる男性社員は多かった。もともとポッチャリ気味なグラビアアイドルのような紗英だったがすっかり体は絞られ、程よい肉付きの抱き心地の良い肉体へと変貌していた。性格は相変わらずのみ当たり障りのないものであり変わりはない。しかし見ているだけで男の性を刺激する、そんな女になって行った。
 そして現在35歳。いよいよ熟した女へとなった。色気を敏感に感じ取る健太郎はすれ違いざまに香る香水の匂いを嗅ぐだけでもう勃起してしまう。少なくとも1人の男をそこまで興奮させる女へとなっていた。
 そんなある日、丹野健太郎に体を許してしまった紗英。その一度の過ちが紗英の人生を大きく変える事になろうとは思いもしなかった。


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